1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08670751
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
池田 淳 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (90211028)
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Keywords | 交感神経 / 左室機能 / NO合成系 / NO合成酵素阻害剤 |
Research Abstract |
昨年度の計画で報告、麻酔開胸犬を用いた心交感神経刺激時の左室収縮力に関するNO合成酵素阻害剤及びL-arginineの効果についてのデータを“Nitric Oxide Modulates Sympathetic Control on Left Ventricular Contraction in Vivo"と題した論文にまとめ、Journal of the Autonomic Nervous Systemに投稿、平成10年1月28日付けで受理され、現在出版の予定である。(第二面参照) 心室レベルでの心臓交感神経による心機能調節に対するNO合成系の関与は上記のごとく一定の成果をあげることが出来た。実験計画では、次のステップとして慢性心不全モデル犬を用い、心房レベル、心室レベルでの自律神経調節に対するNO合成性の関与の検討を計画した。前段階として心房収縮力に対するNO合成系の関与を急性実験で検討してみたが、心房収縮力の変化は交感神経最大刺激時でも極めて小さく、NO合成酵素阻害剤の効果も極めて微小であった。加えて実験に最適な大型犬の入手が困難となってきており、統計学的処理が可能な実験データの蓄積が進んでいない。 このため、犬を用いず、小動物を用いた、実験プロトコールについて現在検討中である。具体的にはrat摘出心を用いたLangendorf標本を用い左室機能に対するNO合成系の関与とそれに細胞内カルシウムの動態に影響を与える各種薬剤の効果を心筋肉NO合成酵素を免疫染色で可視化して、虚血等の影響を検討することを予定している。
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