1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08670751
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
池田 淳 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (90211028)
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Keywords | 交感神経 / 左室機能 / NO合成系 / NO合成酵素阻害剤 |
Research Abstract |
昨年度の計画で報告した、麻酔開胸犬を用いた心交感神経刺激時の左室収縮力に関するNO合成酵素阻害剤及びL-arginineの効果についてのデータを“Nitric Oxide Modulates Sympathetic Control on Left Ventricular Contraction Vivo"と題した論文にまとめ、1998年、Journal of the Autonomic Nervous System、第71巻、p.69-74に発表した。 心室レベルでの心臓交感神経による心機能調節に対するNO合成系の関与は上記のごとく一定の成果をあげることが出来た。実験計画では、次のステップとして慢性心不全モデル犬を用い、心房レベル、心室レベルでの自律神経調節に対するNO合成系の関与の検討を計画した。前段階として心房収縮力に対するNO合成系の関与を急性実験で検討してみたが、心房収縮力の変化は交感神経最大刺激時でも極めて小さく、NO合成酵素阻害剤の効果も極めて微小であったため、発表可能なデータの集積を得られないと判断し、心房レベルでの検討は結局中止した。 小動物を用いた、実験プロトコールについて現在検討中である。ratを用い急性心筋虚血に対するNO合成系の関与とそれに細胞内カルシウムの動態に影響を与える各種薬剤の効果を心筋内NO合成酵素を免疫染色を用い可視化し、検討を行う。現在各種NO合成酵素の抗体を入手し、心筋あるいは心筋に分布するNO合成酵素の染色とその可視化したものの半定量が可能であるか検討を重ねている段階である。
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