1998 Fiscal Year Annual Research Report
単一心筋細胞を用いたNa/Ca交換機能の細胞内制御機構に関する研究
Project/Area Number |
08670778
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
寺田 肇 浜松医科大学, 医学部, 助手 (50252177)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 秀晴 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 助教授 (50135258)
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Keywords | Na / Ca交換機構 / Ca過負荷 / 不整脈 / 強心配糖体 / 興奮-収縮連関 |
Research Abstract |
reverse modeのNa/Ca交換機構の選択的阻害薬であるKB-R7943を用いて、Na/Ca交換機構を介するCa流人の役割をCa感受性指示薬indo-1を負荷したratの単離心筋細胞で検討した。KB-R7943は、定常状態での細胞収縮とCa transientを変化させなかった。また、KB-R7943は、筋小胞体のCa貯蔵量、休止後の収縮とCa transientの増大反応、活動電位の初期相を変化させなかった。strophanthidinによりNa/K ATPaseが抑制された状態では、KB-R7943は、陽性変力作用に影響を及ぼすことなしに拡張期のCa濃度を減少させ、自発性Ca律動を抑制した。Na/Ca交換機構を介するCa流入は、正常の興奮-収縮連関や強心配糖体の変力作用には重要な役割をもたないが、細胞内Na濃度が高い状態での催不整脈性のCa過負荷に関与することが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 向井正明,寺田肇 他: "心筋再酸素化時のCa^<2+>過負荷におけるNa^+/Ca^<2+>交換機構の役割" 心筋の構造と代謝-1998-. 21(in press). (1999)
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[Publications] 林秀晴,寺田肇 他: "L型カルシウムチャンネルとカルシウム放出チャンネルとの機能相関" 循環器科. 44. 28-34 (1998)
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[Publications] 寺田肇: "続 心筋代謝実験法" 六方出版社:東京, 322 (1998)