1996 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
08670817
|
|---|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
| Research Institution | Osaka City University |
|---|
Principal Investigator |
河野 雅和 大阪市立大学, 医学部, 講師 (20153489)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 純一 大阪市立大学, 医学部, 教授 (60275245)
安成 憲一 大阪市立大学, 医学部, 助手 (90231646)
|
|---|
| Keywords | エンドセリン / 平滑筋細胞 / 増殖 / 遊走 / 冠動脈硬化 / エンドセリン受容体 |
|---|
| Research Abstract |
私共は、既にエンドセリン-1が培養平滑筋細胞、培養メサンギウム細胞において遊離Ca^<2+>の上昇、DNA合成の促進をもたらすこと、さらにこれらの作用が血小板由来増殖因子(PDGF)などにより相乗的に増強されることを報告している。今回、私共はヒト冠状動脈由来の平滑筋細胞の遊送に及ぼすエンドセリン-1の効果を検討し、冠動脈硬化との関連について明らかにした。すなわち、エンドセリン-1単独では平滑筋細胞の遊走に影響を与えないものの、低濃度のPDGF-BB、アンジオテンシンII (Ang II)、血清などの添加により相乗的に遊走反応が促進された。また、このエンドセリン反応はET_A受容体拮抗薬であるBQ-123により抑制された。さらに私共は酸化LDLがヒト平滑筋細胞の遊走を促進することを認めているが、この酸化LDLによる遊走反応もエンドセリン-1の添加により促進された。これらの事実は、エンドセリン本体は平滑筋細胞の増殖促進作用を持つが遊走促進作用がなく、むしろ他の血管作動物質とネットワークを形成しつつ平滑筋細胞の遊走を促進し、結果として冠動脈硬化に関与していることを示唆している。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Masakazu Kohno: "Interaction of adrenomedullin and platelet-derived growth factor on rat mesangial cell production of endothelin" Hypertension. 27・3 (Pt2). 663-667 (1996)
-
[Publications] Masakazu Kohno: "Renoprotective effects of a combined endothelin type A/type B receptor antagonist in experimental malignant hypertension" Metabolism. (発表予定).
-
[Publications] Takao Hanehira: "Endothelin production in cultured vascular smooth muscle cells -Modulation by the ANP-BNP-CNP system-" Metabolism. (発表予定).
-
[Publications] 河野雅和: "エンドセリンと高血圧 -特集/エンドセリン研究の新展開" 呼吸と循環, 7 (1996)
-
[Publications] 横川晃治: "エンドセリンと高血圧 -特集/エンドセリン研究の新展開" 血管と内皮, 6 (1996)
