1997 Fiscal Year Annual Research Report
McCune-Albright症候群におけるGsαタンパク変異の機能的役割
Project/Area Number |
08670884
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
島 雅昭 大阪大学, 医学部, 助手 (10252660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 小百合 大阪大学, 医学部, 助手 (10281122)
大薗 恵一 大阪府立母子保健総合医療センター研究所, 環境影響部門, 部長 (20270770)
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Keywords | McCune-Albright症候群 / Gsαタンパク変異 / cAMP / IL-6 |
Research Abstract |
【はじめに】 McCune-Albright症候群(MAS)は、皮膚のカフェ・オ・レ斑、多骨性線維性骨異形成、種々の内分泌異常を特徴とする疾患である。本研究の目的は、Gsαタンパクの変異がMcCune-Albright症候群患者の骨変異を引き起こすメカニズムについて、Gsαタンパク変異の種類、サイトカイン分泌異常の有無、線維性骨異形成の発症の原因について、我々の経験した症例を用いて、in vivoおよびin vitroの実験系を用いて検討することにある。 【材料と方法】 骨病変部より得られた細胞をlimiting dilution法でクローニングし、Gsαタンパク変異のあるものとないものを選別する。選別法は、cAMP量でスクリーニングを行い、DNAsequence法で変異を同定する。変異のある細胞とない細胞でcAMPの基礎値、IL-6産生量を比較する。 【結果】 1.Gsαタンパクの遺伝子変異に関しては、Arg^<201>→Hisの異常を認めた。 2.cAMPの基礎値は、遺伝子異常を認めた細胞において増加していた。 3.IL-6の産生量も、Arg^<201>→Hisの遺伝子異常を認めた細胞において増加していた。 【考察】 以上の成績から、線維性骨異形成の発症のメカニズムとして、局所で産生されるIL-6の関与が考えられた。
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