1998 Fiscal Year Annual Research Report
超高速CTによる3次元再構築を用いた小児循環器疾患の形態診断
Project/Area Number |
08670912
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Research Institution | KITASATO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
堀口 泰典 北里大学, 医学部, 講師 (70157080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中江 世明 北里大学, 医学部, 講師 (10120007)
三沢 仁司 北里大学, 医学部, 講師 (30146427)
平石 聰 北里大学, 医学部, 助教授 (80118835)
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Keywords | 超高速CT / 三次元画像再構築 / 先天性心疾患 / 川崎病心血管疾患 |
Research Abstract |
前年度までの検討に続いて3年度では大動脈縮窄4例(バルーン血管形成術後例1、未手術年長児例1、未手術新生児例1、パッチ血管形成術後遺残縮窄1例)と対照として川崎病症例3例につき超高速CT検査を実施し、その画像の三次元再構築を行い、血管造影所見と比較検討した。その結果、本法はこれらの症例でその血管病変の形態を明瞭に検出でき、血管造影とその形態が良く一致し、臨床上の有用性が示唆された。そしてその一部の症例について第101回日本小児科学会総会学術集会と第10会日本Pediatric Interventional Cardiology研究会にて発表した。この際、血管径の計測値をモニター上であらゆる角度から計測し、血管造影像での計測値と比較検討した。その結果、三次元画像の斜位像、側面像上での計測では血管造影像上の計測値とあまり一致しなかった。けれども、血管走行に直交する短軸断面上で血管径を計測したものはよく一致した。つまり、斜位での計測値は誤差が大きい事が示唆された。この事は前年度の検討の中で心室中隔欠損の欠損孔の計測値が造影像や手術所見とあまり一致しなかった原因と共通するものと考えられた。すなわち、モニター上では欠損孔を「短軸断面」でとらえて計測するのが難しいためその計測値が手術所見などと良く一致しないものと考えられた。また、対象とした例では呼吸をこらえて検査することが困難であり、呼吸時相の違いによる画像のズレも計測上の問題点と考えられた。川崎病などでの冠動脈病変の検出のための画面の検討でも呼吸によるズレは大きな問題であり、今後、このズレを修正して三次元画像を再構築できるプログラムの開発が必要と思われた。
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