1997 Fiscal Year Annual Research Report
初代無血清培養系を用いた脂肪細胞分化の検討:G蛋白とCキナーゼの作用を中心に
Project/Area Number |
08670914
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
篠原 治 東海大学, 医学部, 助教授 (40129466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 千鳥 東海大学, 医学部, 講師 (80189860)
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Keywords | Cキナーゼ / 脂肪細胞 / 細胞分化 |
Research Abstract |
【はじめに】肥満発症機転の細胞生物学的機序の解明を目的として,引き続き,Cキナーゼ(PKC)の分化に及ぼす作用と,分化に伴う分子種の発現につき検討した. 【方法】生後6ー8週齢の雄SDラットより得られた細胞前駆細胞を無血清下で培養した.培養開始後1日おきに培地を交換し,種々の因子を添加し,脂肪細胞への分化を検討した.PKCの分子種発現は,各分化段階の細胞全体の蛋白をSDS-PAGEによる電気泳動後,各分子種に特異的なポリクローナル抗体を用いたイムノブロッティング法により検討した. 【結果】(1)PKC分子種発現の検討では,PKC-α,-δ,ーε,ーζが脂肪前駆細胞および分化脂肪細胞で発現し,PKC-β,ーγは発現しなかった.(2)脂肪細胞への分化に伴いPKC-δの発現が著明に増加した.その他の分子種には著明な変化はなかった.(3)PKC活性化剤であるTPA添加により脂肪細胞分化が抑制され,PKC分子種発現の検討ではPKCーδはダウンレギュレートされた.(4)一方,PKC抑制剤であるH-7は脂肪細胞への分化を著明に促進したが,各PKC分子種の発現に変化をもたらさなかった.(5)血管内皮細胞より分泌されるEndothelinー1は脂肪細胞分化を抑制するが,PKC-δ発現に変化をもたらさなかった. 【結論】ラット脂肪前駆細胞の分化過程にけるPKCの発現様式には差違が認められ,脂肪細胞分化への関与は分子種間で異なっていると考えられる
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