1996 Fiscal Year Annual Research Report
hu-PBL-SCIOマウスを用いたヒト同種培養表皮移植モデルの解析
Project/Area Number |
08670954
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
河井 一浩 新潟大学, 医学部, 助手 (90242411)
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Keywords | hu-PBL-SCIDマウス / 培養表皮 / 同種皮膚移植 |
Research Abstract |
1.ヒト表皮細胞の培養:数名の健常人ボランティアの皮膚生検組織よりトリプシン処理によって得た表皮細胞を、Greenらの方法に従って、マイトマイシン処理した3T3細胞の共存下で培養した。培養表皮細胞は、サブコンフルエントになった時点でトリプシン/EDTA処理により継代し、一部を凍結保存した。 2.SCIDマウスへの培養表皮移植:培養表皮移植の2週間前に、SCIDマウス背部皮下にグラスディスクを挿入し、移植床を作製した。コンフルエントになった培養表皮細胞をディスパーゼ処理することにより得られたシート状の培養表皮を、グラスディスク下に形成された肉芽上に移植し、シリコンチェンバーで保護した。未処理SCIDマウスにおいて、培養表皮移植片が長期生着することを組織学的に確認した。 3.hu-PBL-SCIDマウスの作製:ヒト末梢血より分離したリンパ球(PBL)を未処置SCIDマウスの腹腔内に移入し、さらに2日後に抗CD3抗体で刺激したPBLを追加移入することにより、hu-PBL-SCIDマウスを作製した。現在、hu-PBL-SCIDマウスの各リンパ系臓器及び末梢血におけるヒトリンパ球の再構築について、フローサイトメトリーを用いて解析中である。 4.今後、hu-PBL-SCIDマウスに培養表皮移植を行い、組織学的に移植片が拒絶されることを確認後、拒絶反応を担うリンパ球サブセット及びそのエフェクターメカニズムを明らかにする予定である。
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