1997 Fiscal Year Annual Research Report
オボアルブミン経口感作マウスにおける腸管のアナフィラキシ-反応とサイトカイン発現
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08670974
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
田中 洋一 長崎大学, 医学部, 講師 (20231417)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹中 基 長崎大学, 医学部, 助手 (30281207)
山本 憲嗣 長崎大学, 医学部附属病院, 助手 (90240093)
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Keywords | gut / food allergy / eosinophil / IL-5 / chemokine |
Research Abstract |
平成8年度までに、PCAで平均640倍のOVA(オボアルブミン)特異的lgE抗体の上昇を誘導したOVA腹腔感作Balb/cマウスにOVAまたはコントロールとしてPBSを経口投与させた系において以下の結果を得ている。 1.OVA抗原特異的に6時間をピークとする腸管の好酸球浸潤がみられた。2.好酸球浸潤はOVA経口チャレンジ30分前に抗IL-5モノクロナール抗体を腹腔に投与することによって有意に抑制された。3.in situ hybridizaiton(ISH)により、lamina propriaにIL-5 mRNA陽性細胞がみられた。 平成9年度は好酸球遊走能のあるIL-5、RANTES、eotaxinの腸管局所におけるmRNA発現、好酸球遊走に関与のあるとされるICAM-1、VCAM-1の腸管におけるmRNA発現をRT-PCRで検討した。OVA経口投与前、3時間後、6時間後、12時間後、24時間後にduodenumを生検後、RNAを抽出しRT-PCRを行った。IL-5は3時間後をピークとする抗原特異的なmRNA発現を認めた。RANTESは全経過中発現がみられたが、抗原特異的ではなかった。eotaxinは皮膚の遅発型反応の系では発現がみられたが、この腸管の系では全経過中、発現はみられなかった。ICAM-1、VCAM-1はOVA経口投与6時間後に発現がみられた。以上の結果より、この系においてはIL-5が好酸球浸潤において重要な働きをしていることが考えられた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 伯川純一: "オボアルブミン(OVA)感作マウスの皮膚および腸管の遅発型反応における好酸球浸潤とLoukotriene B4(LTB4)Antagonistによるひの抑制効果" アレルギー. 46・1. 42-48 (1997)
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[Publications] Miguel A Vinuesa: "In situ expression of interleukin-4, -5 and -6 in Peyer's patch from ovalbumin-sensitized BALB/c mice after oral challerge" Allergology International. 46. 243-247 (1997)