1996 Fiscal Year Annual Research Report
半導体検出器を用いたオートラジオグラフィ装置作製の試み
Project/Area Number |
08671004
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
武田 徹 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10197311)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤塚 孝雄 山形大学, 工学部, 教授 (80091875)
|
Keywords | Autoradiography / Quantitative analysis / Germanium detector / SSD / Radionuclide |
Research Abstract |
ゲルマニュウム製半導体検出器は、高いエネルギー分解能(<140eV)と高感度特性(37kBq以下)を有するため、核医学製剤として用いられる種々の薬剤を同時に投与し、短時間で多核種同時オートラジオグラフィを得、定量的な解析が可能となる。すなわち、従来のオートラジオグラフィのような相対的な核種分布画像でなく、分布の絶対値を解析できる装置として利用できる。 本年度は、検出器としてゲルマニュウム製半導体検出器を用い、多核種を同時投与し得られた試料をxy方向にスキャンさせ定量的な多核種同時オートラジオグラフィが可能か予備的な実験を通して確認した。 1)計測資料をスキャンする稼働装置の作製:被射体をスキャンさせ画像を作製するが、このとき得られる画像の空間分解能を高いもの(<0.5mm)にするため高精度なxy軸に動く装置を作製した。稼働実験を行ない十分作動するすることを確認した。 2)ガンマ線のコリメーターの作製:被射体から発生するガンマ線の位置と空間分解能を決定する開口径1X1mm^2の鉛製のコリメーターを作製し特性評価を行なった。補間撮影を行ない1mmの分解能を得ることが可能であった。 3)制御のための計算の購入:半導体検出器とスキャン装置を連動させてデータが収集できるように小型の計算機を購入し、画像解析およびコントロール用のソフトウエアを開発した。 4)作製した装置を用い、Tl-201,Tc-99m,I-123を封入した模擬試料を撮影した。さらに、I-123BMIPPを投与した心筋標本の撮影を行ない、心筋内の同位元素分布画像を得た。低エネルギー側に鉛コリメータから発生した鉛の蛍光X線が含有しTl-201の計測を難しくしている事が明らかとなり、現在この解決策を検討している。
|