1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08671044
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Research Institution | SAPPORO MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
森田 和夫 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20045347)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 耕一 札幌医科大学, 医学部, 講師 (10235153)
晴山 雅人 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (10173098)
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Keywords | 照合 / 放射線治療 |
Research Abstract |
治療中の患者の位置をほぼリアルタイムでモニターできるelectronic portal imaging devices(EPIDs)の1種を用い、その臨床応用を試みた。 照合装置はイオンチェンバー式の「Portal Vision」(Varian社)である。対象は当院で肺癌に対して放射線治療を受けていた症例である。「Portal Vision」内へ転送しておいたシミュレーション画像と本装置で撮影されたportal imageとを内部のソフトを用いて比較し、この2者のずれをベッドの垂直方向、左右方向、頭尾方向に分けて測定した。この際、骨などの解剖学的指標を内参照点とし、それらのずれから照射野のずれを測定した。 照射技法は、前後対向二門照射で、ベッドの頭尾方向の照射回ごとのずれの平均値は2.50mm、左右方向では1.60mmであった。 ちなみに、頭頸部、骨盤部でも同様の測定を行った(ただし、頭頸部は左右対向二門にて照射)が、頭尾方向の照射回ごとのずれの平均値は、頭頸部で1.50mm、骨盤部で1.90mm、左右方向では骨盤部で1.90mm、垂直方向では頭頸部で1.30mmであった。 同一照射野における照射回ごとのずれは、胸部が最も大きく、特に頭尾方向の照射回ごとのずれが平均が2.00mmを越えた。これより、本研究の目的である呼吸性移動臓器の病巣に対しての限局大線量照射実現には、患者の固定法を含めたセットアップ技法の確立が重要であることが判明し、現在頭頸部の固定具を応用した胸部用の固定具を作成中である。
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