1996 Fiscal Year Annual Research Report
副腎皮質刺激ホルモン受容体遺伝子の転写制御に関する研究
Project/Area Number |
08671126
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
久保 光正 北海道教育大学, 保健管理センター, 教授 (10205130)
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Keywords | 副腎皮質刺激ホルモン受容体 / 遺伝子 / 転写制御 |
Research Abstract |
我々は,5′RACE(rapid amplification of cDAN ends)法およびゲノムDNAライブラリーからのスクリーニングにより,マウス副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)受容体遺伝子が4個のエクソン(第1から第3エクソンは5′非翻訳領域を,第4エクソンは5′非翻訳領域の一部と全翻訳領域及び全3′非翻訳領域をコードする)と3個のイントロンからなる事を明らかにした(Dene,1997in press)。また,マウス副腎において,選択的スプライシングにより第2エクソン(57bp)を含むmRNAと含まないmRNAの2種類のmRNAが生ずるが,後者の転写物がメインであることも明らかにした。次に,primer extension法により転写開始点の決定をおこなった。結果,主たる転写開始点は翻訳開始点の上流349bp(第2エクソンの57bpを除く)であり,第1エクソンは141bpからなると決定した。その転写開始点を+1とすると,マイナ-な開始点は,-32,+30,+90であった。転写開始点の上流には,TATA,CAAT,GC boxは存在しなかった。-1,224bpまでの核酸配列中には,-1,061から-1,055にAP-1結合コンセンサス配列が存在したが,典型的なcyclic AMP responsive elementやglucocorticoid responsive elementは認めなかった。luci ferase遺伝子に種々の長さの転写開始点上流DNA断片を連結して,Y-1細胞にトランスフェクトして検討したプロモーター活性では,-328bpまでに高い活性があり,現在,さらに細かくしたDNA断片にて活性を検討中である。また,gel retardation assayもあわせて検討中である。
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