1997 Fiscal Year Annual Research Report
TSH受容体発現誘導可能細胞3T3-L1を用いたバセドウ病眼症の成因に関する研究
Project/Area Number |
08671143
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Research Institution | Yamanashi Medical University |
Principal Investigator |
原口 和貴 山梨医科大学, 医学部, 講師 (70165009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志村 浩己 山梨医科大学, 医学部, 医員
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Keywords | TSH / 脂肪細胞 / PPARgamma |
Research Abstract |
脂肪細胞におけるTSH受容体(TSHR)の発現はバセドウ病眼症の成因と深くかかわっていると思われる。我々はマウス3T3-L1細胞を用いてその発現機序を検討した。脂肪細胞の分化はインスリン、デキサメサゾン、IBMX存在下において誘導され、TSHRmRNAは、誘導5日目に発現が確認された。我々は、TSHRmRNAの脂肪細胞と、甲状腺細胞における発現様式との比較を行い以下の結果を得た。 1)脂肪細胞においての転写開始点部位は甲状腺同様に-89から-69に複数個認められた。 2)脂肪細胞におけるTSHRのダウンレギュレーションは新たな蛋白合成を必要とせず、甲状腺と異なりTSH添加後1時間で認められた。 3)脂肪細胞におけるTSHRのダウンレギュレーションはcAMP依存性であった。次に我々は、TSHR上流を用いて分化前後の脂肪細胞核抽出物とインキュベーションしDNAase protection法により 3)-146から-127にプロテクションされる部位を認めた。このことは同部位に存在するcAMP反応エレメントの重要性を示している。 4)さらに我々はcAMP反応エレメントの更に下流にDNAase protection部位を認め、現在その結合蛋白の同定を行っている。 最後に我々は脂肪細胞における分化促進転写因子として、PPARgammaとC/EBPalphaを取り上げこれらのTSHR発現に対する作用を検討した。その結果5)PPARgammaはlipoprotein lipase,aP2などの脂肪分化マーカーと同様にTSHR発現を促進した。 まとめ、TSHR発現は脂肪細胞の分化に深く関わっているものと考えられた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 原口和貴: "Differentiation of rat preadipocytes is accompanied by expression of thyrotropin receptors." Endocrinology. 137. 3200-3205 (1996)
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[Publications] 原口和貴: "Functional expression of thyrotropin receptor in differentiated 3T3-L1 cells." Biochem Biophys Res Commun. 223. 193-198 (1996)
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[Publications] 志村浩己: "Regulation of thyrotropin receptor gene expression in 3T3-L1 adipose cells is distinct from its regulation in FRTL-5 thyroid cells." Endocrinology. 138. 1483-1490 (1997)