1996 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトインスリン遺伝子プロモーターにおけるグルコース反応調節機構の解析
Project/Area Number |
08671174
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
城谷 哲也 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (30274715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮村 信博 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (40274716)
荒木 栄一 熊本大学, 医学部, 助手 (10253733)
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Keywords | インスリン遺伝子プロモーター / CAT assay / EMSA / IPF1 / A3 element / TAAT配列 / 転写因子 |
Research Abstract |
本研究では、以下の1〜3を行った。 1.ヒトインスリン遺伝子プロモーターのグルコース反応領域の解析 ・CAT assayにより、ヒトインスリン遺伝子のグルコース反応領域が転写開始部位より上流のA3 element (TAAT配列)を含む-230から-200bpの約30bpに存在することを決定した。 2.グルコース反応領域に結合する転写因子の解析 ・EMSAにより、-230から-200bpの約30bpのグルコース反応領域に結合する転写因子からなる3つのバンド(C1、C2、C3)を認めた。さらにmutated competitorを用いたEMSAから、C1とC2のバンドはA3 elementのTAAT配列に結合することが明らかになった。 ・UV crosslink assayを行い、C1、C2、C3のバンドを形成する転写因子の分子量は、それぞれ約36、48、133kDaであることが推測された。 ・A elementのTAAT配列に結合する転写因子のinsulin promoter factorl (IPF1)の抗体を作成し、同抗体を用いたEMSAにて、C1とC2のバンドを形成する転写因子はIPF1あるいはその類似蛋白であることが示唆された。 3.TAAT配列に結合する転写因子の機能解析 ・酸フォスファターゼ処理した核蛋白を用いたEMSAにより、C1、C2のバンドが非処理バンドに比べTAAT配列との結合能が減少していることを確認し、転写因子のリン酸化が結合能に関与していることが示唆された。 以上の結果より、ヒトインスリン遺伝子のグルコース反応領域は転写開始部位上流の-230から-200bpの領域に存在し、特にA3 elementのTAAT配列が重要であること、また同領域に結合する転写因子はIPF1で、リン酸化によって結合能を調節している可能性を示唆し得た。
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