1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08671201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | National Institute of Health and Nutrition |
Principal Investigator |
江崎 治 国立健康・栄養研究所, 臨床栄養部, 部長 (90191923)
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Keywords | VLDL-レセプター / 高脂肪食 / 糖尿病 / インスリン抵抗性 / 筋肉 |
Research Abstract |
マウスに高脂肪食を摂取させると、高炭水化物食と比較し、血中のVLDL値は低下するのに、筋肉組織で中性脂肪が増加していることは筋肉で内因性の中性脂肪の取り込みに関与しているVLDLレセプター(R)の活性や、発現量の増大が、筋肉での取り込み量の増加に関与している可能性がある。本研究では、高脂肪食によりVLDL-Rの発現量がどのように変化するか調べた。 サフラワー油を用いて、脂肪エネルギー比率(10,20,30,40,50,60%)を変化させた時、摂取脂肪量が増加すると、摂取量が少なくなるので各群での摂取エネルギーの有意な変化は認められないのにもかかわらず、Σグルコース、体重は比率に依存して高くなった。12週間目のΣグルコース(経口糖負荷テスト時における0,30,60,120分値の合計)は、脂肪エネルギー比10,20,30,40,50,60%の食事では、それぞれ、32.3±0.7mmol/1,34.2±0.9,36.8±0.6,39.2±2.2,43.8±1.6,53.9±3.1(n=5-6)と増加した。 VLDL-RのmRNA量を、筋肉(gastrocnemius)で測定したところ、3.9kb,4.5kb,7.9kbのmRNA全てが、Dose dependentに増加した。(n=3,mean±SE)で、totalの値(PSL)は、642±73,536±14,1071±89,1393±272,2061±284,1759で3倍前後の増加を示した。しかしながら、リノール酸主体のサフラワー油でなく、オレイン酸の多く含まれている高オレイックのサフラワー油をエネルギー比で60%の高脂肪食として摂取させると、筋肉でのVLDL-RのmRNAの増加は認められず、油脂の相違によってVLDL-Rの発現量が変化する可能性を示した。
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Research Products
(1 results)