1996 Fiscal Year Annual Research Report
レトロウイルスによる遺伝子導入を用いたヒト成人血液幹細胞増幅条件の探求
Project/Area Number |
08671232
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
相馬 俊裕 大阪大学, 医学部, 助手 (40273619)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山上 保 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
小川 啓恭 大阪大学, 医学部, 講師
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Keywords | 造血幹細胞 |
Research Abstract |
ヒト造血幹細胞の増殖条件を探求する目的でLTCIC、EXtended LTCIC NOD/Scidを用いたヒトーマウスの異種移植系の3つのレベルの幹細胞の定量系の開発を試みた。このうちヒトーマウスの系は開発途上であるが前2者を用いて幹細胞培養中の細胞回転の動態を解析した。5-FUを用いたS期特異的殺細胞作用を利用してIL-3,SCFの存在下で7日間の培養期間中の細胞回転の動態を解析したところ5日以内に全部の幹細胞が細胞回転に入る一方、総LTCICはほぼ一定に保たれ、幹細胞(LTCIC)はこの条件下で分化と増殖の均衡した状態を保っていることが推察された。一方レトロウイルスを用いた遺伝子導入を利用して幹細胞の増殖条件を探求する目的で白血病に過剰発現している転写因子WT-1遺伝子を組み込んだ発現ベクターをヒト幹細胞に感染させたところ長期培養後の芽球コロニー数の増加が観察され、実験回数を増やす一方、さらに詳細な検討を行っている。
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[Publications] Inoue-K ; Ogawa-H ; Yamagami-T ; Soma-T et: "Long-term follow-up of minimal residual disease in leukemia patients by monitoring WT1 (Wilms tumor gene) expression levels." Blood. 88(6). 2267-78 (1996)
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[Publications] Soma-T ; Yu-JM ; Dunbar-CE: Blood. 87(11). 4561-7 (1996)