1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08671255
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Research Institution | Saitama Medical School |
Principal Investigator |
森 茂久 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (10190993)
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Keywords | 造血幹細胞 / 細胞表面分子 / CD34 / homotypic aggregation |
Research Abstract |
分裂後も他の分裂した細胞と接着しながら分裂を続ける現象、homotypic aggregationに関する接着分子の研究はリンパ球を中心に行われているが、このような観点からの未分化多能性である造血幹細胞の細胞表面分子の検索は無いに等しい。本研究では造血幹細胞、特にCD34陽性細胞のhomotypic aggregationに関与する細胞表面分子群を発現クローニング法を用いて検索し、その中から増殖に関与する分子の同定を目的とする。この分子の機能を増殖、分化、またシグナル伝達等の観点から解析を行う。 これまで(平成8、9年度)の研究経過ではまず正常人、寛解中の造血器腫瘍患者から採取した骨髄血から、抗CD34抗体結合磁気ビーズを用いてCD34陽性細胞を選別した。これらの細胞やCD34陽性の白血病細胞株(KG-1など)よりmRNAを抽出し、オリゴdT及びランダムプライマーを用いてcDNAに逆転写した。これらを有核細胞発現プラスミドに組み込み、発現ライブラリーを作成した。これら発現ライブラリーを電気穿孔法を用いてCOS-7細胞に遺伝子導入を行い、一過性に発現させる系を確立した。CD34陽性細胞と反応する細胞群をパニング法の変法により濃縮する系をほぼ完成した。現在この系を用いてCD34陽性細胞に結合する分子をコードするcDNAをクローニングを試みている。 今後も引き続き、これらの系を用いてCD34陽性細胞のhomotypic aggregationに関与する細胞表面分子群を検索する。
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