1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08671277
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
桑原 道雄 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (60221230)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 成 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (60170677)
|
Keywords | AQP2 / AQP3 / AQP7 / AQP8 / 腎性尿崩症 |
Research Abstract |
昨年度に得られたデータに加えて本年度新たにデータを得ることができ、本年度のみで質の高い論文を6つ発表した。以下にそれらの論文の概要を発表順に述べる。 1.AQP3水チャネルが尿細管細胞の血管側膜に局在することを免疫組織化学的に確かめるとともに、脱水によってAQP3mRNAの発現が増加することを示した。 2.バゾプレシン感受性水チャネルであるAQP2のチャネル孔は水特異的であり、イオンコンダクタンスをもたないことを示した。この実験は、AQP1が、水のみならずイオンコンダクタンスを持つことを示唆する結果が他の研究室より発表されたために行ったものである。 3.精巣に特に多くを発現し、水のみならずグリセロールや尿素に対しても透過性のある新規水チャネルAQP7をクローニングした。AQP7は初めて精巣に存在が確認された水チャネルである。 4.AQP7に続いて精巣に発現している2番目の新規水チャネルAQP8をクローニングした。AQP8は肝臓にも多く発現しており、また、機能的には水特異的であることを示した。 5.バブプレシン感受性水チャネルであるAQP2の遺伝子異常で発症する腎性尿崩症の本邦第1例を報告した。患者は両親のAQP2遺伝子の転変異を有する複合ヘテロ接合体であった。 6.AQP3水チャネルに存在する水銀感受性シスチンの部位を同定するとともに、AQP3の同一のチャネル孔が水とグリセロールを通すことを示した。
|
-
[Publications] K.Ishibashi et al: "Immunolocalization and effect of dehydration on AQP3,a basclateral" Am J Physiol. 275. F235-F241 (1997)
-
[Publications] S.Sasaki.et al.: "Aquaporins and ion conductance" Science. 275. 1490-1491 (1997)
-
[Publications] K.Ishibashi et al.: "Cloning and functional expression of a new water chaunel abundantly expressed in the restis permeable to water, glycerol, and urea" J.Biol Chem. 272. 20782-20786 (1997)
-
[Publications] K.Ishibashi et al: "Cloning and functional expression if a seccrd new aquapcrin obuncantly" Biochem Biophys Res Commun. 237. 714-718 (1997)
-
[Publications] 桑原 道雄: "アクアポリンと水代謝異常" 月内会誌. 86. 1650-1653 (1997)
-
[Publications] M.Kuwahara et al: "Mercury-sensitive residues and pare site in AQP3 water channel" Biochemisery. 36. 13973-13978 (1997)