1997 Fiscal Year Annual Research Report
メサンギウム増殖性腎炎における血管透過性亢進因子の役割に関する研究
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08671286
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
飯島 一誠 神戸大学, 医学部, 助手 (00240854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 徳茂 神戸大学, 医学部, 教授 (10158412)
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Keywords | 血管透過性亢進因子 / 血管内皮細胞増殖因子 / 腎生検 / メサンギウム細胞 / α-Smooth muscle achin / メサンギウム増殖性腎炎 |
Research Abstract |
前回の報告よりさらに症例を増やし、正常腎7例とIgA腎症などのメサンギウム増殖性腎炎を中心とした各種腎疾患患者83例の腎生検凍結切片を対象とし、血管透過性亢進因子(VPF/VEGF)の発現について検討した。症例のうちわけは、IgA腎症37例、紫斑病性腎炎10例、びまん性メサンギウム増殖型腎炎(非IgA腎症)7例、SLE classII1例、classIV3例(以上、メサンギウム増殖性腎炎58例)、微小変化型ネフローゼ症候群9例、移植後6例、巣状分節性糸球体硬化症3例、遺伝性腎炎3例、微小糸球体変化1例、膜性腎症1例、SLE classV1例、endo-stage kidney 1例である。また、中等度以上のメサンギウム増殖を認めるメサンギウム増殖性腎炎に関して、メサンギウム増殖のタイプをA群:メサンギウム細胞の増加が基質の増加に比して優位であるもの、B群:メサンギウム細胞の増加と基質の増加が同程度であるもの、C群:メサンギウム基質の増加が細胞増加に比して優位であるものの3群に分類し、メサンギウム細胞によるVPF/VEGFの発現との関係を検討したところ、発症早期のメサンギウム増殖性腎炎の特徴的な病理像であるA群では、他群やコントロールに比してメサンギウム細胞によるVPF/VEGFの発現が有意に亢進していた(P<0.01vs.正常腎、病的コントロール、B群、p<0.05vs.C群)。また、メサンギウム細胞によるVPF/VEGFの発現を認める例では認めない例に比して、発症から腎生検までの期間が有意に短かった(p<0.01)。以上より、メサンギウム細胞によるVPF/VEGFの発現は早期のメサンギウム増殖性腎炎の特徴であり、その進行や治癒過程に何らかの役割を持つ可能性が考えられた.・
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Iijima K et al.: "Multiple combined therapy for severe Henoch-Schonlein nephritis in children" Pediatric Nephrology. (印刷中).
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[Publications] 飯島一誠他: "活性化メサンギウム細胞による血管透過性亢進因子(VPF/VEGF)の産生とその病態生理学的意義" 日本小児腎臓病学会雑誌. 10(1). 22-25 (1997)