1996 Fiscal Year Annual Research Report
新生児重症呼吸器疾患に対するPLVとNO併用による呼吸管理法の開発と検討
Project/Area Number |
08671314
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
堺 武男 東北大学, 医学部・附属病院, 教授 (90186990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 立子 東北大学, 医学部・附属病院, 医員
大野 忠行 東北大学, 医学部・附属病院, 医員
小沢 晃 東北大学, 医学部・附属病院, 医員
柿沢 秀行 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (90241611)
饗場 智 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (20261612)
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Keywords | Liquid ventilation / Respinatoru distress syndrome / Newborn |
Research Abstract |
方法:出生一日の新生豚(体重平均700g)を用いて以下の実験を行った。エーテル、ネンブタールにて麻酔後気管切開を行い、ミオブロックにて自発呼吸を抑制、温生食水30ml/kgにて肺洗浄を施行RDSモデルを作成し人口換気を行った。換気条件はPaO2100mmHg,PaCO240mmHgを維持しうるものとした。次にperflorocarbon(PFC)を5ml/kg,10ml/kg,15ml/kg,20ml/kg,25ml/kg,30ml/kgを各20-30分かけて気管内に注入、各々について血液ガス値と肺コンプライアンス(Crs)を測定した。 結果:5ml/kg,10ml/kg,注入により酸素化、換気とも良好となり、Crsも増加した(Crs:0.35-0.8ml/cmH2O/kg)。しかし、それ以上の注入では逆に状態の改善は無く、Crsも低下した。 特に、20ml/kg以上の注入では状態は悪化し、血液ガス所見も悪化した。 考案:これまでのPRCによる換気方法ではtotal liquid ventilation (TLV)に対してpartial liquid ventilation (PVL)が試行されており、その適量としてはfunctional redisual capacity (FRC)と同程度の量が適切とされていた。われわれは、実験開始前に窒素洗い出し法でFRCを測定しているが、その量は約20-30ml/kgであった。これらの量を注入しPLVの方法を確立するのが第一段階の目標であったが、われわれの実験結果ではそれらの量は過大(?)量と考えられた。これらの原因について、PFCの注入速度、等についても検討を加えたが上記の結果に変化をもたらすものでは無かった。 今後の研究課題:当初のPLV確立について混乱があり、これを早急に解決し、PFCの適切量を確立する。この後一酸化窒素(NO)を用いた換気方法について検討する。NOについてはRDSモデルのみならず、肺浮腫モデル等についても検討する。 さらに、TLVについても検討を加える。
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Research Products
(1 results)