1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08671322
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical College |
Principal Investigator |
森島 正恵 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00241068)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富田 幸子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40231451)
安井 寛 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60210241)
中澤 誠 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10075567)
|
Keywords | エンドセリン-1 / ノックアウト マウス / 心血管奇形 |
Research Abstract |
エンドセリン-1 ノックアウト(以下ET-1ko)マウスホモ固体に発現する円錐動脈幹奇形に関与する血行動態の異常を探るため、前年度は心収縮動態の解析を胎齢11日のET-1koマウス胚仔を用いて行った。本年度は、胎齢12日胚仔における心室収縮動態の解析および形態学的検索を行った。 方法:胎齢12日のET-1koマウス胚仔の心臓の動きを、従来報告してきた方法に従いハイスピードビデオカメラを用いて撮影、両心室の輪郭をコンピューター上にてトレースし心室拡張末期面積、収縮率などの各指標を算出、またサーボ・ヌル血圧計で心室圧を測定、対照群(ヘテロおよび野性型胚仔)と比較した。撮影後胚仔は固定し、走査電顕にて形態学的検索を行った。 結果:胎齢11日胚と同様、ホモ固体全例で心房の著名な拡張・右室の低形成が認められた(p<0.05)。しかし11日胚と異なり、右室の収縮率は低下(p<0.05)、左室面積・収縮率は対照群より増大傾向を認めた(no statistical significance)。心室圧の測定からは拡張能の判定は出来なかった。心流出路の形態は、近位心流出路心内膜床の低形成および異形成、遠位心流出路心内膜床の回転の低下、流出路中隔の偏位という3つの基本型を種々の程度に示していた。 考察:血行動態の検索により、胎齢11日から12日間において、右心室の収縮動態に変化が生じていることが示唆された。
|