1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08671335
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
市川 直哉 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (60251451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
別宮 好文 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70199454)
富川 伸二 東京大学, 医科学研究所, 講師 (40164016)
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Keywords | バクトボラミン / 心移植 / 免疫抑制剤 / ラット / ミゾリビン / タクロリムス |
Research Abstract |
ラット心移植モデルを用いて,バクトボラミン(BBL)の免疫抑制効果を検討した.BBLを単独投与した群では,ラット肝移植モデルに比べて生着期間の延長は短かった.すなわち,心移植モデルのグラフト生着期間は、対照群で6.0日であったのに対し,BBL200mg/kg/日投与群では,7.4日であった.肝移植モデルのクラフト生着期間は対照群で10.9日であったのに対し,BBL200mg/kg/日投与群では,29.1日であった. ラット心移植モデルを用いたBBL単独投与では,十分なグラフトの生着期間の延長が得られなかったので,つぎに肝移植モデルを用いてBBLと他剤との併用効果について検討することとし,BBL100mg/kg/日とtacrolimus(FK)を組み合わせた。また,比較のためにmizoribine(MIZ)とFKを併用した.FKの投与量は0.06または0.08mg/kg/日,MIZは2.5,5.0,または10.0mg/kg/日とした. BBLとFKとを組み合わせて投与したラットのうち71%(5/7)では肝移植後100日以上の長期生存が得られた.MIZとFKを組み合わせて投与したラットの平均生存日数は77.6日であった.いずれの群でも有意な生存日数の延長が得られた.つぎに,これらの薬剤の相乗効果を評価するためにcombination index(CI)を計算したところ、MIZとFKでは0.48,BBLとFKでは0.26となった.すなわち,BBLはFKと併用した場合に、MIZとFKを併用するよりも相乗効果が強いことが確認された.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 渡辺建詞 他: "ラット肝移植におけるバクトボラミンの生着延長効果および他剤との併用効果についての実験的検討" 移植. 32・1. 10-22 (1997)
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[Publications] Kenshi Watanabe, et.al: "The synergistic effect of Bactobolamine and Tacrolimus on In Vitoand In vitro" Surgery Today. 27・12. 1160-1166 (1997)