1996 Fiscal Year Annual Research Report
マクロカプセル化人工膵臓に関する研究(透析膜由来のhollow fiberの人工膵臓への応用)
Project/Area Number |
08671338
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野村 祐二 東京大学, 医科学研究所, 助手 (20251449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
別宮 好文 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70199454)
冨川 伸二 東京大学, 医科学研究所, 講師 (40164016)
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Keywords | 人工膵臓 / ラ島移植 / 異種移植 |
Research Abstract |
実験計画によれば今年度はラット→ラットの系で同種移植の実験を行う予定であった。約60cmのホローファイバーを実験当初はラットの腹腔内にループを作りながらその場で折曲げて収めていた。ところが2週間後犠牲死させて調べたところ、ホローファイバーが強く屈曲した部分で折れてしまうことがあることが判明した。以降はホローファイバーを直径3cmほどのループ状に巻き、2ケ所で結紮して形が変わらないようにして使用した。もう一つの問題点としてラット一匹から採取できるラ島数は期待されたよりも少なく300〜600個であったため、一匹のレシピエントに3000個のラ島が必要なラット→ラットの実験系を少人数で行うには予想以上に手間がかかることが明らかとなった。 一方ラットからマウスへの異種移植の系では、一匹の糖尿病マウスを治癒させるのに必要なラ島数は500〜1000個と報告されており、一人で分離を行っても無理のない数であると考えられる。そこで実験の主眼が異種移植への応用に置かれていることを踏まえ、最初からラット→マウスの系で実験を行っていくこととした。 5%アガロースを用いたマイクロカプセル化ラ島移植は同種移植の系では良い成績をあげているが、異種移植の系ではあまり成績が延びていない。2%アガロースで溶いたラットのラ島をホローファイバー内に封入し、まず通常の培地に溶解した群と移植成績を比較し、次に5%アガロースを用いたマイクロカプセル化ラ島を腹腔内に移植した群と比較してみたいと考えている。 以上のように平成9年度は実験計画を修正していきたいと考えている。
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