1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08671363
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大里 浩樹 大阪大学, 医学部, 助手 (10273682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 秀幸 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
堂野 恵三 大阪大学, 医学部, 助手 (60283769)
後藤 満一 大阪大学, 医学部, 助教授 (50162160)
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Keywords | 接着分子 / 免疫寛容 / 膵島移植 / LFA-1 / ICAM-1 / B7 |
Research Abstract |
複数の接着分子が拒絶にどのような関与しているかin vitroおよびin vivoの系で検討した。 1)リンパ球混合反応 BALB/c->C57BL/6の系においてone way MLRをおこない、抗LFA-1、抗ICAM-1、抗B7-1および抗B7-2抗体(1x10^<-3>-10mg/ml)添加による5日間培養後のthymidineの取り込みの抑制効果の比較した。抗LFA-1または抗ICAM-1抗体単独でも濃度依存性にthymidineの取り込みが抑制された。しかし、抗LFA-1、抗ICAM-1抗体間でのsynergyは認められなかった。一方、抗B7-1および抗B7-2抗体各々単独に添加してもthymidineの取り込みは抑制されなかった。この両抗体を併用することによりはじめてresponder細胞の増殖が濃度依存性に抑えられた。これらの結果より複数の副刺激がMLRの反応に関与していることが示された。 2)膵島移植 つぎに、同じ系において同種膵島移植を行った。抗LFA-1抗体0.1mgをday0,1に腹腔内投与することにより半数のレシピエントにおいて移植膵島は長期生着する。移植後抗B7-1、抗B7-2抗体を単独もしくは両者併用投与をday0,1、2または4週間隔日投与をおこなった。単独投与では膵島の生着延長は認められなかったが、両者を移植後2週間以上投与することによりはじめて有意な生着延長が認められたが、長期生着は得られなかった。同種移植膵島の拒絶反応においても複数の副刺激系が関与しているが、各々の副刺激の拒絶反応に対する関与は異なることが示された。LFA-1/ICAM-1の副刺激は抗原提示時期に作動しており、B7/CD28,CTLA4の副刺激はそれ以降の免疫反応に関与しているものと考えられた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Gotoh M.: "Role of adhesion molecules in islet allo-and xenograft rejection." Transplant Ploc. 28・2. 617- (1996)
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[Publications] 後藤満一: "接着分子に焦点をあてた将来的治療の展開" 接着分子とアレルギー. 248-255 (1996)
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[Publications] 太田祥彦: "免疫抑制と接着分子" 今日の移植. 9・3. 193-199 (1996)
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[Publications] 大里浩樹: "細胞移植と接着分子" 現代医療. 28・9. 2255-2259 (1996)