1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08671399
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
上石 弘 近畿大学, 医学部, 教授 (40050512)
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Keywords | 微小血管吻合 / 超音波トランジット血流計 / パワースペクトラム |
Research Abstract |
微小血管外科の発展とともに切断肢再接着術や血管柄付遊離組織移植術は、広く進歩を遂げ臨床に応用され普及されているが、現在でも幾つかの問題点があり、特に血管吻合後の血栓形成が問題となっている。それに伴い、微小血管外科の臨床および基礎的研究もその問題に対し、研究が盛んに行われており、現在まで光学顕微鏡と電子顕微鏡による吻合後の血管に対する形態学的観察が多く報告され、ほとんどの場合血管壁の構造の変化や吻合部に生じる血栓形成の変化を観察したものである。しかし血栓形成の原因として1.血管壁の障害2.血流の障害3.血液成分の変化すなわちVirchowの3微の3要素が様々な要因で関与しており、これは微小血管吻合においても同様にあてはまるため、血管壁の構造だけでなく、血流の評価も必要なのは事実であるが、いままで血流計による詳細な報告例はなく、また血管壁との比較した報告例はない。 そこでわれわれは、血流測定に着目し、超音波トランジット血流計で血流計測をした後すぐ血管を採取して、光学顕微鏡にて吻合部の血流の形態を検討し、各々の吻合部の病態に対し、どのような血流波形を示されるか、パワー・スペクトラルの解析も加えてデーターの解析を行っている。
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