1996 Fiscal Year Annual Research Report
テロメラーゼ活性測定による胸部食道癌切除後の微小癌細胞遺残の検出
Project/Area Number |
08671421
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
西巻 正 新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (70242427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 力 新潟大学, 医学部, 助教授 (40183420)
藍沢 喜久雄 新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (10222449)
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Keywords | 食道癌 / 微小癌遺残 / 局所再発 / テロメラーゼ活性 / 細胞診 |
Research Abstract |
本年度においては次年度以降に予定している食道癌癌細胞のテロメラーゼ活性測定に必要な薬品、器具の購入をおこなうと同時に胸部食道癌切除症例の術後早期胸腔浸出液の採取をおこない遠心分離法で細胞成分を分離し凍結保存した。食道癌切除後胸腔浸出液は術後第3-7病日に術中胸腔に留置したドレーンより12時間持続吸引で採取(30-200ml程度)し細胞成分を分離した後に-70℃で凍結保存している。また採取した検体の一部は2500r.p.mで2分間遠心分離し溶血処理をおこなった後に再び2500r.p.mで2分間遠心分離をおこない、沈さの塗抹標本を作製した後にPapanicolaou染色で胸腔浸出液中の癌細胞の有無を細胞診学的に評価した。この方法により現在までに57症例の胸部食道癌切除後患者より胸腔浸出液を採取検鏡した結果、癌細胞陽性と判断される細胞診ClassIV,Vは23症例(40%)に認められた。次年度以降は凍結保存中である検体を用いてTRAP(Telomere Repeat Amplification Protocol)法により検体中のテロメラーゼ活性を測定し、本年度において施行した細胞診結果との関係を評価するとともに対象症例の術後再発形式、切除標本における病理組織学的癌進展との関係を検討し、胸腔浸出液のテロメラーゼ活性測定が食道癌切除後の微小癌細胞遺残の検出に有用であるか評価する。
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