1996 Fiscal Year Annual Research Report
肝切除術後肝不全発症に及ぼす細菌感染症に対する基礎的、臨床的研究
Project/Area Number |
08671431
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
神谷 順一 名古屋大学, 医学部, 講師 (70194975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉開 泰信 名古屋大学, 医学部, 教授 (90158402)
金井 道夫 名古屋大学, 医学部, 助手 (50242871)
宮地 正彦 名古屋大学, 医学部, 助手 (80242874)
梛野 正人 名古屋大学, 医学部, 講師 (20237564)
二村 雄次 名古屋大学, 医学部, 教授 (80126888)
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Keywords | インターロイキン10 / マクロファージ / Salmonella / monoclonal antibody / TNFα / apoptosis |
Research Abstract |
1)インターロイキン10の培養マクロファージに対する作用 Salmonella choleraesuisでプライミングされたマウスの腹腔内から採取されたマクロファージを培養するとある頻度でapoptosisが認められた。この培養系にインターロイキン10のmonoclonal antibodyを加えると、培養液中でのTNF-αが増加し、apoptosisも有意に増加した。このことから内因性のインターロイキン10はSalmonella choleraesuisiにより過剰に生産されたTNF-αによるマクロファージのapoptosisを抑制した。 2)インターロイキン10のin vivoにおける作用 Salmonella choleraesuisでマウスをプライミングしインターロイキン10のmonoclonal antibodyを加えると、血清中、腹水中においてインターロイキン1α、TNF-α、インターロイキン12の増加が抑制された。さらにマクロファージの機能も増強された。以上から内因性のインターロイキン10はSalmonella choleraesuisに対する防御機能を高める作用があることが示唆された。 以上の結果から内因性のインターロイキン10を指導する薬剤の投与は細菌感染に対する宿主の免疫防御機能を高める可能性があることが示唆された。
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