1997 Fiscal Year Annual Research Report
虚血再灌流障害に対する耐性化現象を利用した新しい移植臓器保存法の開発
Project/Area Number |
08671463
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
八木橋 厚仁 札幌医科大学, 医学部, 助手 (40260757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 直樹 札幌医科大学, 医学部, 教授 (10158644)
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Keywords | 小腸移植 / 熱ショック蛋白質 |
Research Abstract |
新たな臓器保存法の確立を目的として、本年度は、昨年の研究によるHSP誘導小腸の冷保存時間延長が形態学的に可能であり、さらにHSP誘導小腸が再灌流障害抵抗性を示すという結果を踏まえて、実際に小腸移植を施行し検討した。まず、Brown Norway(BN)ラットにSodium arsenite(SA)6mg/bodyまたは生理食塩水を全身投与後、24時間目に小腸を摘出し、各々20、30時間University Wisconsin液で冷保存した。BNラットにMoncik&Russelらの方法に従い異所性に移植後、1日目の移植小腸を摘出し、組織学的に検討した。その結果、生食投与20時間冷保存後移植群では、著明な炎症細胞浸潤、出血、粘膜構造破壊像を認めた。一方、SA投与後20時間冷保存後移植群では中程度の炎症細胞浸潤、一部に出血を認めるが粘膜構造は比較的保存されていた。移植後3日目の生存率で比較すると、生食投与群は全例死亡したのに対し、SA投与群では20時間冷保存小腸移植例で100%生存が得られた。また、生食投与30時間冷保存後移植群では、ほぼ完全に粘膜構造が破壊されるのに対し、SA投与後30時間冷保存後移植群では著明な炎症細胞浸潤を認めるものの、粘膜のCrypt部分は比較的保たれていた。Crypt部分が保たれているということは、粘膜の再生が可能なことを意味しており、免疫抑制剤や抗IL-8抗体等を併用し再灌流障害を軽減させると、移植成績が向上する可能性を示唆している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yagihashi A: "Induction of heat-shock protein protects small Intestine from preservation injury." Transplant Proc. (In press).
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[Publications] Tsuruma T: "Anti IL18(CINC)monoclonal antibody administration reduces ischemia-reperfusion injury in small intestine." Transplant Proc. (In press).
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[Publications] Tsuruma T: "The induction of heat-shock protein-73 reduces the ischemia-reperfusion injury rat sall intestine." Transplant Proc. (In press).