• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1996 Fiscal Year Annual Research Report

転移性肝腫瘍の生着増殖における糖鎖抗原・免疫寛容の意義に関する研究

Research Project

Project/Area Number 08671467
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

橋本 俊  名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (10094393)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 神奈木 玲児  愛知県がんセンター, 病理学第二部, 部長 (80161389)
真辺 忠夫  名古屋市立大学, 医学部, 教授 (80127141)
小林 建司  名古屋市立大学, 医学部, 助手 (00275124)
Keywords転移性肝腫瘍 / 糖鎖抗原 / 接着分子
Research Abstract

1.転移性肝腫瘍における血液型抗原の局在の検討を行った。
外科的に切除された、胃癌大腸癌を中心とした転移性肝癌組織(ホルマリン固定標本)をA、B、H型血液型抗体及び、CEA, CA19-9による免疫組織染色を行った。しかしながら、抗原性の変化は明らかではなく、個々の症例における腫瘍組織型や、臨床学的事項(進行度、予後)との相関関係は見いだせなかった。
2.血管内皮細胞における血液型抗原性の変化。
血管内皮細胞(A、B、O型ヒト臍帯静脈)の初期培養を行った。血液型抗原は、A、B抗原を有しておらず、すべてO型抗原のみであった。経代培養を行ったが、経時的変化はみられなかった。
3.癌細胞培養株における糖鎖抗原の発現。
炎症性サイトカインをヒト臍帯静脈血管内皮細胞に作用させると、接着分子である、E-selectinが発現した。また、E-selectinのリガンドとしては、血液型抗原と関連のある糖鎖抗原である、シリアルLewis^a、シリアルLewis^xであり、胃癌、大腸癌、膵癌の培養細胞において、高率に発現していた。
4.血管内皮細胞と癌細胞の接着性の検討
ヒト臍帯静脈血管内皮細胞やマウス培養血管内皮細胞(F-2)と癌細胞の接着性について検討してみると、シリアルLewis^a、シリアルLewis^xの発現強度と正の相関が認められた。
5. F-2と癌細胞の共培養
F-2を一層に培養しておきそのうえに癌細胞を共培養させると、一部の癌細胞がF-2をおしのけて、もぐり込んでいく嵌入が観察された。
6.ヌードマウス経脾肝転移モデルの検討
ヌードマウスの脾臓に癌細胞を注入することにより、癌細胞の転移能に関する検討を行った。糖鎖抗原を強く発現し血管内皮細胞とよく接着し、嵌入能を有する細胞株のみが転移能を有していた。
以上により癌細胞の血行性転移生着において、糖鎖抗原と接着分子の関与がある事が判明した。

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi