1997 Fiscal Year Annual Research Report
黒色胆石とビリルビンカルシウム胆石中の無機成分の結晶学的検討
Project/Area Number |
08671478
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Research Institution | Iwate Medical University, School of Medicine |
Principal Investigator |
斎藤 和好 岩手医科大学, 医学部, 教授 (90048348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 裕 岩手医科大学, 医学部, 助手 (40285630)
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Keywords | 黒色胆石 / ビリルビンカルシウム胆石 / 炭酸カルシウム胆石 / 結晶性リン酸カルシウム / hydroxyapatite / whitlockite / aragonite / calcite |
Research Abstract |
結晶性の無機リン酸塩を含む黒色胆石34例について化学分析とともにX線回析と赤外線分光分析を行い,その結晶質・非結晶質成分について検討し,次の結果を得た. 1)結晶性リン酸カルシウム塩にはHydroxyapatite(HAP)とWhitlockite(TCP)の2種類があり,HAPを含むもの20例,TCPを含むもの8例,両者を含むものが6例であった. 2)34例のうち,リン酸塩のみを含む23例についてCa含量(Y軸)とP含量(X軸)の相関を求めると,HAP群ではY=2.154X+18.00(r=0.9943),TCP群ではY=1.964X+13.43(r=0.9994)の回帰式が得られ,極めて高い相関が得られた.また,それぞれの回帰直線の傾きはHAP群2.154,TCP群1.964であり,HAPとTCPの理想式から計算されるCa/Pのそれぞれの理論的重量比2.157と1.941に極めて近い値を示した. 3)CaとP含有量の相関は極めて高く,ほとんどがHAPとTCPによって決定されることから,黒色石の中で大きな割合を占めるpolybilirubinateなどの非晶質黒色物質に由来するCa量はあまり多くないものと考えられた.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 中館 興一: "黒色胆石中のhydroxyapatiteとwhitlockiteについて" 胆道. 11・3. 268-278 (1997)
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[Publications] 斎藤 和好: "胆石症の手術----開腹下胆嚢摘出術" 外科治療. 76・5. 874-877 (1997)
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[Publications] 斎藤 和好: "胆石症(胆嚢結石,総胆管結石)" 消化器外科. 19・6. 1012-1015 (1996)
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[Publications] 斎藤 和好: "消化器疾患最近の治療97′-98′(胆石症)" 南江堂(分担執筆), 418(4) (1997)
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[Publications] 斎藤 和好: "別冊日本臨牀,領域別症候群シリーズ,No.9(石灰化胆石)" 日本臨牀社(分担執筆), 530(4) (1996)