1998 Fiscal Year Annual Research Report
大腸癌におけるTopoisomerase IIの発現とその臨床応用に関する研究
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08671491
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Research Institution | St.Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
山田 恭司 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (80191302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重田 博 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (30257381)
前田 寿哉 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (20238869)
岩崎 光彦 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教授 (00097338)
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Keywords | DNA Topoisomerase / Neoplasm / Colon cancer |
Research Abstract |
(ヒト大腸癌細胞株における基礎研究) 外科切除標本での免疫組織染色法による腫瘍分析が種々の方面で行なわれている。これまで我々は腫瘍増殖の観点から増殖関連物質の発現を臨床大腸癌において免疫組織学的に検討してきた。当研究では細胞周期依存性に発現するとされるTopoisomeraseIIに注目し、最初にその免疫組織化学的発現とその細胞増殖能に関与する意義についての基礎的検討を行った。抹消血単核球細胞にPHA刺激を行い、細胞周期におけるTopoisomeraseIIαの発現を観察した。S期に有意に増加が観察され、DNA複製時に増加することが確認された。DNA修復におけるその発現を観察するためにcolo320細胞で紫外線照射を行い、サイトスピン標本での免疫組織化学的発現をapoptosis、BrdU、Ki-67、Thymine dimmerと比較した。紫外線照射後Tunnel陽性細胞の増加とともに生細胞でのTopoismeraseIIαの陽性率は増加した。紫外線照射によるDNA傷害を表すThymine dimmerの減少率とTopoismeraseIIαの増加率は平行して推移し、DNA修復過程におけるTopoismeraseIIαの増加が観察された。この時点で、DNA複製に関与するKi-67、BrdUは有意には増加せず、TopoismeraseIIαは強くDNA修復へ関与することが免疫組織学的に証明された。 (臨床大腸癌組織における検討) ヒト大腸癌外科切除標本でTopoisomeraseIIαの免疫組織染色を行い、腫瘍増殖makerとしての意義を増殖makerであるKi-67と比較しながら検討した。平成9年度に引き続いて症例を増やし51例の大腸癌組織で検討した。マイクロウェーブ処理パラフィン包埋切片でLSAB法による免疫染色を行い、隣接切片でKi-67と比較した。すべての組織において癌先進部でTopismeraseII陽性細胞を認めた。その陽性率はKi-67に比べ有意に低かったが、Ki-67と正の相関を認めた(r=0.55)。臨床病理学的因子との相関について組織型、病期、Dukesstage、リンパ節転移、肝転移、リンパ管侵襲、脈管侵襲と比較したが有意の相関は得られなかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 野崎久充,山田恭司,他: "大腸癌細胞株を用いた紫外線照射によるDNA障害時におけるTopoisomerase IIの発現" 聖マリアンナ医科大学雑誌. 25. 273-283 (1997)
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[Publications] 牧角良二: "進行大腸癌におけるDNA Topoisomerase IIαの発現と臨床的意義" 聖マリアンナ医科大学雑誌. 25. 315-322 (1997)