1997 Fiscal Year Annual Research Report
胃全摘後の再建用空腸pouchの機能に関する基礎的研究
Project/Area Number |
08671492
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
中根 恭司 関西医科大学, 医学部, 助教授 (60155778)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大沢 常秀 関西医科大学, 医学部, 助手 (20199590)
|
Keywords | 胃全摘術 / 空腸pouch再建術式 / RIシンチグラム |
Research Abstract |
外科神経切離後の消化管機能を明らかにするため、ラットを用いて術後経時的に壁内神経叢のnerve cellの機能と腸管運動との関係を薬理学的手法を用いて解析する予定であったが、まだ十分な結果は得られていない。 そこで、実際の臨床例で胃全摘後の空腸pouch代用胃の機能をRIシンチグラムを用いて測定し、その排出パターンと術後愁訴、食事摂取量、体重の変動などとの関連性について検討した。 対象・方法:術後1年目に胃排出試験を行った41例。再建方法はRoux-Y:8,pouch・Roux-Y:16,pouch・interposition:5,modified pouch・interposition:12例。試験食は99mTc-DTPA添加粥食を用い、摂取直後から60分まで経時的に立位で測定した。 結果:胃排出パターンは、(1)rapid type(R-type)、(2)inter mediate type(I-type)、delayed type(D-type)に分けられた。食後のつかえ感の出現頻度は、D-typeに最も多く、I-Typeは低率であった。一回食事量ではI-typeに最も良好な結果を得た。再建法別でI-typeの占める割合は、mpI法89%と最も多く、次いでPR法であった。結語:RI胃排出試験は、代用胃の貯留および排出能の機能評価に有用であった。またI-Typeの症例で術後QOLは良好であった。
|