1997 Fiscal Year Annual Research Report
移植後動脈硬化病変におけるストレス蛋白の分布と内膜病変への影響 心移植後の冠動脈硬化
Project/Area Number |
08671505
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
近江 三喜男 東北大学, 医学部, 助教授 (00144931)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
貞弘 光章 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (80250778)
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Keywords | 心移植 / 冠動脈病変 / HSP60 |
Research Abstract |
Donorとして180^〜200gのFischerRt、Recipientとして250^〜280gのLewis Rat(共に8^〜10週齢)を使用した。Donor、Recipientともネンブタール(40mg/kg)腹腔内投与により麻酔し、Ono-Lindseyらの方法に従い腹腔内に異所性に心移植をおこなった。移植心の拍動を毎日腹部の触診により観察し、移植心の拍動停止をもって生着日数とした。 まず、免疫抑制剤を投与しない群(C群)を作成し移植後14日目に犠牲死させた。次いでH-E染色標本にて右室内膜側の心筋拒絶反応をBillinghamらの分類に従ってGrading Score(GS)を検討した。またE-M染色標本中の全ての冠状動脈のうち、接線方向に切り出されたもの以外の全ての冠状動脈を観察しLurieの分類に従い冠状動脈硬化のGSを算出した。Grading score of rejectionは、2.1±0.6、Grading score of arteriosclerosisは、1.73±0.3であり過去の報告とほぼ同様な結果を得た。次いで抗HSP60モノクローナル抗体を用いABC法で免疫組織化学染色をおこなった。右室内膜にはやや免疫組織化学反応を認められたが、冠状動脈内膜の硬化巣には有意な免疫組織化学反応は認められなかった。また免疫組織化学染色におけるモノクローナル抗体の濃度は、1対100から1対5まで検討したが冠状動脈内膜の硬化巣には有意な免疫組織化学反応は認められなかった。従って免疫抑制剤を投与下慢性拒絶心移植モデルにおいては、HSP60は移植後冠動脈病変に影響を及ぼさないと考えられた。
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