1996 Fiscal Year Annual Research Report
人培養肺動脈四管内皮細胞および平滑筋細胞を用いた保存液至適カリウム濃度の検討
Project/Area Number |
08671538
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
三好 新一郎 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (00190827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
別所 俊哉 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (60254538)
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Keywords | 肺移植 / 肺保存液 / 肺動脈内皮細胞 / MTT assay |
Research Abstract |
1.研究の現状 (1)凍結人肺動脈血管内皮培養細胞(cryo-HPAEC : Clonetics Corp)をT-25cm^2フラスコにて培養し、80%以上の細胞密度で人肺動脈血管内皮培養細胞(HPAEC)の生育を確認後、24well multiplateに継体培養。24well multiplateにて十分な細胞密度でHPAECの生育が得られた後、カリウム濃度の異なる(K=4,30,60,120mEq/L)保存液を用いて,保存状態について検討予定であった。しかし24well multiplateにて十分な細胞密度に生育する前に、多くのHPAECの死滅が観察された。そのため現在(1)24well multiplateへのHPAECの接種密度を、5000/cm^2にて行なっていたのを、10000/cm^2、20000/cm^2、30000/cm^2のそれぞれの細胞密度で培養し至適細胞接種密度を検討するとともに、培養容器へのコラーゲンの塗布の有無によるHPAECの生育度の検討を行っている。以上の検討により、かなり良好なHPAECの生育が得られるようになってきている。 (2)24well multiplateで比較的良好に生育したHPAECを用いて、血管内皮細胞増殖培地下(実験コントロール)で、MTT assayを行った。MTT assayにおける吸光度は、630nmを対照波長として570nmにおける吸収度をマイクロプレートリーダーを用いて測定したが、そのHPAECの吸光度は、0.36-0.24であった。 2.今後の展開 24well multiplateでのHPAECの生育を確実にした後、保存液中の各種カリウム濃度の肺動脈内皮細胞に及ぼす影響を検討し、さらに同様の検討を肺動脈平滑筋細胞にも行い、各々の細胞における至適カリウム濃度を明らかにしていきたい。
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