1996 Fiscal Year Annual Research Report
複雑心奇形のQOL向上を目指す自己石房壁を用いた新しい手術法の役割評価
Project/Area Number |
08671547
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
鈴木 和彦 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (90171206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 昭吾 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (70246411)
黒澤 博身 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50075511)
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Keywords | Fontan手術 / 自己石房壁フラップ / 肺血流ドプラー / ナトリウム利尿ペプチド |
Research Abstract |
自己石房壁フラップを用いたFontan手術の術後の心房機能を評価した。今回、心房機能を血流動態および心房、心室の内因性ホルモンの経時的な推移を検討した。血流動態は心臓カテーテル検査時にFlow wireを用い、肺動脈の血流ドプラーシグナルを検討した。本手術法を行った症例では従来の手術法とは異なり、肺動脈で明らかな拍動性の血流をとらえることができた。造影上も右房の収縮能が保たれており肺血流量の増加が期待できると考えられた。また、従来の手術法では定常流しか得られないが、本手術法では拍動流が得られるため血栓予防につながるものと推測できた。内因性ホルモンとしては心房に由来するANPと心室に由来するBNPについて術前後で経時的に測定した。ANP、BNPともに術直後は正常値の4-5倍の高値をしめし、術後約3週の時点でほぼ正常域に復した。術後遠隔期のANP、BNPの推移は現在検討中である。術直後に内因性ホルモンが急激に上昇することは、開心術後ではある程度認められることではあるが、これが自己石房壁を温存した本術式による心房機能を温存した結果であるか否かは今後検討してゆく予定である。現時点で、検討できた症例は5例であるため、残念ながら結論を導きだすには至っていない。さらに、この1年間で症例数が増えることで、これらの疑問点が解明できるものと考え、さらに同様の検討を行っていく予定である。
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