1996 Fiscal Year Annual Research Report
培養ヒト神経細胞の分化誘導に関する神経栄養因子と一酸化窒素の働きについて
Project/Area Number |
08671584
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
近藤 威 神戸大学, 医学部, 助手 (50273769)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉木 紀彦 神戸大学, 医学部, 教授 (10030941)
|
Keywords | GABA受容体 / NOS / retinoic acid / whole-cell patch-clamp / アセチルコリン受容体 / 神経細胞移植 / NADPH-d / NT-2 |
Research Abstract |
1 ヒト胎児性癌細胞種(NT2)をretinoic acidで5週間処置することにより形態学的に神経細胞様に分化した細胞を得た。神経伝達物質受容体の発現を調べるため、whole-cell patch-clampで検索した。その結果、誘導以前ではプリン受容体アゴニストにのみしか反応が認められなかったのが、誘導後は、NMDA受容体、AMPA/kainate受容体さらにGABA_A受容体も発現していることが確認された。 2 選択的誘導を調べる目的で、NT2細胞をアセチルコリン(1mM)存在下で培養後、同様の電気生理学的検討を行ったが、特に新たな受容体発現は認められなかった。 3 NOSによる神経分化へのスイッチングの可能性を調べる目的で、上記細胞をNADPH-dによりNOSの存在を組織学的に調べたが、これまでの培養条件ではNOSの発現は確認できなかった。 4 神経細胞へ分化後、成ラットの線条体へ脳内移植し、移植片としての成着を現在経過観察中である。
|