1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08671590
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
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Keywords | glioma / ER-D5 antigen / in vitro growth / D5 monoclonal antibody / antibody treatment / growth arrest / G0 / G1 arrest / early event |
Research Abstract |
1).ラット脳腫瘍細胞C6,9Lでは全くER-D5の発現はなく、人脳腫瘍細胞A172,AS,T98G,U87MG,U118MG及び人脳腫瘍組織で発現を認めた。また脳腫瘍株細胞におけるER-D5の発現量は、細胞増殖の早期(24時間以内)に急激に増し、次の24時間以内に激減し、その後は次第に減少していくことが明らかとなった。またER-D5の発現は血清のない状態でも認められた。ER-D5の発現とc-fos,c-myc、EGF、FGFの発現との明らかな関連性は認めなかった。 2).フローサイトメターを用いて細胞周期とER-D5の発現の関係を見ると全細胞周期でER-D5の発現を認めた。 3).EGF/FGFを作用させER-D5の発現の有無を確認し発現量の推移をwestern blot法を用い検討した結果、EGF/FGFの影響は認めなかった。 4).成長因子(FGF/FGGR)抗体を作用させER-D5 antigen,c-fos,c-mycの変化を測定する。 5).脳腫瘍細胞に対するD5抗体の効果:MTT assayにて増殖抑制効果を検討した。D5抗体の効果は、容量依存性であり、用いた全ての人脳腫瘍細胞を成長停止の状態で96時間維持できた。ラットの脳腫瘍細胞については全く効果がなかった。 同時にc-fos,c-myc,EGFRの発現の有無と変化をflow cytometry,western blot,northern blot法を用いて調べた。その結果、D5抗体を作用させると細胞はG0/G1で停止状態になったが、c-fos,c-mycへの影響は明らかでなかった。 6).ER-D5の抗原の単離とER-E5 specific DNA probeは、作成中である。
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