1997 Fiscal Year Annual Research Report
CNPとその受容体の遺伝子発現よりみた頭蓋内圧調節機構の分子生物学的解析
Project/Area Number |
08671601
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Research Institution | NAGOYA CITY UNIVERSITY |
Principal Investigator |
松本 隆 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (50199676)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間瀬 光人 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (60238920)
真砂 敦夫 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (70209419)
山田 和雄 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (90150341)
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Keywords | 頭蓋内圧亢進 / 水頭症 / 分子生物学 / Immediate early gene / hyppocampas / hsp / bax / bcl-2 |
Research Abstract |
申請者らは頭蓋内圧亢進の病態、水頭症の病態分子生物学的手法を用い検討している。現在までに、1)ラットにおける頭蓋内圧亢進時のc-fos,c-jun等のimmediate early gene(IBG)の発現の変化、2)ラット頭蓋内圧亢進時のCNP,およびCNPの受容体であるGuanylate Cyclase-B(GC-B)のmRNAの発現の変化、3)カリオン水頭症ラットhippocampasにおけるhap,bcl-2,bax mRNAの発現の変化、の3つを研究目標に行ってきた。 1)に関しては、ICP亢進時の遺伝子レベルでの神経細胞応答を明らかとする目的で、ラットICP亢進モデルを用いIEGの発現を観察した。ラット大槽内にチューブを留置し人工髄液の入ったボトルへ接続、この高さを変えることによりICPを変動させるモデルを新しく開発した。高度ICP亢進群で両側大脳皮質、歯状回を中心にIEGの有意な発現を認めたが中等度ICP亢進群では認められなかった。高度ICP亢進群ではCBFが低下し虚血状態となっていた。今回の結果から神経細胞はCBFの保たれる中等度のICP亢進にはよく耐えうるが、CBFの低下する高度ICP亢進時には神経細胞応答のmediatorと考えられるIBGが発現することが明らかとなった。また水頭症に伴う痴呆症状にhippocampal formationが関与していることが示唆されている。今回ラットカオリン水頭症モデルにおいて、同部での遺伝子応答の有無を検討する目的でhsp,bax,bcl-2 mRNAの発現の変化を観察した。今回の結果から、脳室拡大が著明に進行した亜急性期(10-12日)において、歯状回にhsp,baxのmRNAが発現することが明らかとなった。septal nucleiから歯状回へのpathwayは脳室拡大に伴い著明に伸展されており、この系のdeafferentiationが歯状回でのhsp,bax mRNAの発現の主な要因と考えられた。hspは、種々のbrain damageに対するneuronal stress respnseのマーカーとして用いられており、baxは、apoptosisを誘導する遺伝子として知られている。このような遺伝子応答が生じていることは、歯状回において何らかの機能的障害や、apoptosisが生じている可能性を示唆するものと考えられた。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Matsumoto T., Masago A.: "Exprssion of immediateearly gene c-fosin rat brain following increased iatrocranid pressure" Acta Neurochirurugia. (in press). (1998)
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[Publications] Matsumoto T., Nakatsuka M.: "Dawage of the dentate gyrus in hydrocephalic rat. Aduance in Neurotrauma" Aduance in Neurotrauma Research. 9(in press). (1998)
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[Publications] 松本隆, 中塚雅雄: "水頭症に伴う痴呆におけるhippocampal formationの関与 カオリン水頭症ラットにおけるhxp,bax,bcl-2 mRNA発現の観察より" Progress in Research on ICP. 7-13 (1997)
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[Publications] Matsumoto T., Masago A.: "Chages of intracranial pressure(ICP)and gene expression usiug newly developed ICP controllabee model in rats" Aduances in Neurotrauma Research. 7. 23-28 (1996)
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[Publications] 松本隆.真砂敦夫: "ラット頭蓋内圧亢進モデルにおけるc-fos,c-iun mRNA発見の変化" Progressin Research on ICP. 21-26 (1996)
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[Publications] 松本隆.真砂敦夫: "頭蓋内圧亢進のimmediate early genelc-fos mRNA発現に与える影響" Se Med Neuroscience Series. 1. (1997)
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[Publications] Matsumoto T., Mase M.: "Aunual review of hydrocephalus and spina bifida" The committee of Annual review, 2 (1996)
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[Publications] 松本隆、山田和雄: "メディカ出版 OPE nursing 13" 術中の血流検査・脳神経外科, 4 (1998)