1996 Fiscal Year Annual Research Report
多核種超高速磁気共鳴法による脳循環代謝機能画像を用いた脳神経疾患の解析
Project/Area Number |
08671604
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
成瀬 昭二 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (50106407)
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Keywords | 磁気共鳴スペクトル / 化学シフト画像 / Echo Planar Imaging (EPI) / 拡散強調画像 / functional MRI / 脳循環代謝 / 脳梗塞 / アルツハイマー病 |
Research Abstract |
[目的]磁気共鳴法が有する多彩な技法を活かし,脳内代謝物質の分布と動態・脳循環・脳機能を非侵襲的に画像解析できる技術の開発とその応用の研究を行った。[方法]動物用4.7T MR装置および臨床用1.5T MR装置で以下のMR法を開発・改良し、脳循環代謝機能の解析法への検討を行った。(1) ^1Hおよび^<31>Pでmulti-voxel MRSと代謝物質の分布像が得られる化学シフト画像法(CSI)の高性能化、(2)超高速法による水分子拡散強調画像(EPI-DWI)、(3)内因性物質による脳の灌流画像(Perfusion画像)、(4)超高速法(EPI)による脳機能画像(Functional MRI : fMRI) [結果]CSIでは,脳腫瘍、アルツハイマー病、小児疾患、変性疾患などでN-アセチルアスパラギン酸,クレアチンの低下,コリンおよび乳酸などの代謝物質変化が画像化された。また、腫瘍の治療効果判定にも有用であった。EPI-DWIでは,脳梗塞超急性期の診断、新旧梗塞巣の鑑別ができ、脳組織内の拡散の易方性も検出できた。Perfusion画像では,ヒトの組織の血管床を表わす画像が得られ、脳血管障害ではpefusionの低下が認められ、今後の脳循環画像としての発展が期待できた。fMRIでは運動や光の単純負荷のみならず、言語、想像などの高次機能でも活性部の画像化が非常に時間分解能よく(1秒以下)認められた。以上、CSIによる脳代謝、DWIやPerfusionによる脳循環、fMRIによる脳機能、などの画像が得られ、MR法による脳循環代謝画像解析が行えた。[結論]MRの多彩な方法にて、非侵襲的な脳循環代謝機能の画像解析が可能であり、今後多くの脳神経疾患に適用され得る。
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[Publications] 成瀬昭二ら: "Functional MRI : fMRIの信号機序とエコー・プラナーイメージングによる脳機能の同定" 脳神経外科. 24 (1). 7-17 (1996)
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[Publications] 成瀬昭二ら: "磁気共鳴法による脳機能画像" 臨床放射線. 41. 189-198 (1996)
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[Publications] 成瀬昭二ら: "磁気共鳴画像(MRI)による脳機能代謝画像解析(1)磁気共鳴スペクトロスコピー(MRS)" 日本医事新報. 3779. 11-20 (1996)
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[Publications] 成瀬昭二ら: "磁気共鳴画像(MRI)による脳機能代謝画像解析(1)脳機能磁気共鳴画像(functional MRI : fMRI)" 日本医事新報. 3780. 27-36 (1996)
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[Publications] Naruse, S. et al: "Functional MRI and magnetic resonance spectroscopy with clinical MRI scanners" EEG and Clin Neurophysiol. Suppl. 47. 377-330 (1996)
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[Publications] Naruse, S. et al: "Discrimination of brain abscess from necrotin or cystic tumors by diffusion-weighted echo planar imaging" Magn. Reson. Imag.14 (9). 1113-1116 (1996)
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[Publications] 成瀬昭二ら: "遠藤啓吾,中村仁信(編):癌の新しい画像診断" MRによる癌の診断の進歩-MRSによる代謝画像解析-, 75-90 (1996)
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[Publications] 成瀬昭二ら: "甘利俊一,外山敬介(編):脳科学ハンドブック" 機能的MRI(印刷中), (1997)