1998 Fiscal Year Annual Research Report
神経内視鏡を用いた頭蓋内局所微細圧動態/髄液流動動態の解析と脳室開放術適応の評価
Project/Area Number |
08671618
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
大井 静雄 東海大学, 医学部, 助教授 (30194062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津金 隆一 東海大学, 医学部, 教授 (70022902)
篠田 正樹 東海大学, 医学部, 講師 (70196393)
松前 光紀 東海大学, 医学部, 講師 (20209604)
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Keywords | 髄液循環動態 / 頭蓋内圧動態 / 水頭症 / LOVA / 神経内視鏡 / 第3脳室開放術 / Cine MRI / NPH |
Research Abstract |
本年度の研究課題は、特に水頭症病態の各型や特殊型における髄液流動動態の解析をすすめると共に、個々における神経内視鏡手術施行時の形態評価と頭蓋内圧動態の解析を試みることにある。 水頭症病態の特殊型としては、研究者らが提唱してきたlong-standing overtventriculomegaly(LOVA)やhydrocephalic dementia(HD),True NPH等の成人の原発性水頭症が数多く集積され、それぞれにおいて知見を得た。 LOVAの症例の総括では、20症例を集積し、それらの頭蓋内圧動態は著しい高圧性で、極めて高率に第3脳室の局所圧動態がトルコ鞍等頭蓋底を破壊するものであった。神経内視鏡下手術により脳底槽との交通性が確立すると同時に、脳室内の圧動態は正常化するが、術後にも大きな脈圧が持続する現象が観察された。この現象は、短絡管設置による頭蓋内圧の低下と脳室内脈圧の抹殺という従来の治療様式とは性格を異にするものであり、短絡管術後合併症の回避の基本理念を示したものと捉えられる。 さらに本年度は、Cardiac-gated cine-mode MRIにてこれらの現象を数量的に分析することにも成功している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Brinker T.,Beck H.,KlingeP,Kischnik B.,OiS.,Samii M.: "Sinusoidal Intrathecal Infusion for Assessment of CSF Dynamics in Kaolin-Induced Hydrocephalus" Acta Neurochir. 140. 1069-1075 (1998)
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[Publications] OiS: "Hydrocephalus chronology in adults:confused state of the terminology How should "normal-pressure hydrocephalus"be defined?" Critical Reviews of Neurosurgery. 8. 346-356 (1998)
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[Publications] OiS,Hidaka M,Honda Y,Togo K,Shinoda M,Shimoda M,Tsugane R,Sato O: "Neuroendoscopic surgery for specific forms of hydrocephalus" Child's Nerv Syst. 15. 56-68 (1999)