Research Abstract |
1.成熟日本白色家兎40羽を使用し,20羽ずつ半腱様筋腱群と膝蓋腱群に分けた.半腱様筋腱群では右半腱様筋腱,膝蓋腱群では右膝蓋腱に対して液体窒素を用いてIn situ凍結処置し,線維芽細胞を死滅させた.次いで半腱様筋腱群および膝蓋腱群をポリエステル製人工靱帯を用いて完全に除負荷した.両群とも左側の腱は正常コントロールとした.1,2,3,6週後に名5羽を屠殺し,高精度生体軟組織材料試験システムを用いて力学的特性の計測を行った. 2.断面積に関して,半腱様筋腱群では対control比が1週で164%,2週で227%,3週で229%および6週で200%と著明に増加し,膝蓋腱群の130%,167%,194%および171%に対していずれの時期においても有意の高値を示した. 3.コントロール群の半腱様筋腱および膝蓋腱のtangent modulusは、それぞれ810±60および1300±76Mpaであった.対control比は,半腱様筋腱群では1週で93%,2週で42%,3週で30%,および6週で28%,膝蓋腱群ではそれぞれ64%,25%,11%および15%と,両群とも経時的に低下を示したが,半腱様筋腱群の対control比は膝蓋腱群のそれより,いずれの時期においても有意の高値を示した. 4.コントロール群の半腱様筋腱および膝蓋腱の引っ張り強度は,それぞれ60.9±2.0および54.8±1.8MPaであった.対control比は,半腱様筋腱群では1週で84%,2週で42%,3週で35%,および6週で17%,膝蓋腱群ではそれぞれ56%,31%,14%および17%と,両群とも経時的に低下したが,半腱様筋腱群の対control比は膝蓋腱群のそれより,1,2および3週の時期において有意の高値を示した.しかし6週ではその有意差は消失した.
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