1998 Fiscal Year Annual Research Report
ウサギ骨壊死モデルによる骨壊死の病因・発生機序の解明
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08671657
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菅野 伸彦 大阪大学, 医学部, 助手 (70273620)
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Keywords | 骨壊死 / 動物モデル / ウサギ / 病因 / 核磁気共鳴 / 大腿骨頭壊死症 |
Research Abstract |
ウサギ血清病モデルを利用した非外傷性の骨壊死モデルでは、馬血清を3週間の間隔で2回静脈内投与すると、2回目投与後1週から3週で骨髄壊死と骨梁壊死が大腿骨近位骨幹端部を中心に発生する。このモデルに対し骨壊死の病態解明及び早期診断の手段として、Gd-DTPA造影を含むin vivio MRIを施行した。無処置の群(正常コントロール群)及び、2回目馬血清投与後1週群(A群17羽)と3週群(B群13羽)に大腿骨のMRI冠状断像を撮像し、屠殺して大腿骨を摘出し組織学的に検討した。正常コントロール群では、T1強調、T2強調、脂肪抑制T1強調画像で均一な信号を呈し、Gd-DTPA造影効果がなかった大腿骨をnoenhancement patternとした。またGd-DTPA造影後は中心静脈のみ造影される大腿骨をvenousenhancement patternとした。これら2つを正常パターンと定義した。馬血清投与群ではT1強調、T2強調、脂肪抑制T1強調画像で骨幹部のみに部分的異常像を検出できたが(A群24壊死領域中6領域、B群18壊死領域中16領域)、Gd-DTPA造影T1強調及び脂肪抑制T1強調画像では骨端部、骨幹端部、骨幹部すべての壊死領域に造影効果がみとめられ、赤血球の漏出による循環障害が骨壊死発生機序と考えられた。造影MRIでのfocal homogeneous enhancepatternは骨壊死および骨髄壊死の領域と一致していた(A群24壊死領域中22領域、B群18壊死領域中18領域)。造影領域の境界はT1強調よりも脂肪抑制T1強調画像の方が明瞭であった。Gd-DTPA造影脂肪抑制T1強調画像は早期の壊死検出という点で、今回の撮像法の中では最も感度及び特異度が高く、臨床例における早期壊死の検出にも役立つ可能性があると考えられた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 坂井孝司、他: "ウサギ骨壊死モデルにおける早期MRI画像と病理組織像との比較" 厚生省特定疾患 骨・関節系疾患検査研究班平成9年度研究報告書. 162-163 (1998)
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[Publications] 大園健二、他: "特発性大腿骨頭壊死症の病態と治療" Pharma Medica. 16. 67-78 (1998)
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[Publications] 坂井孝司、他: "ウサギ骨壊死モデルにおける早期MRI画像" 日本整形外科学会雑誌. 72(8). S1559- (1998)
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[Publications] 坂井孝司、他: "ウサギの骨壊死モデルにおける処置後1週のMRI画像と病理組織像との比較" 厚生省特定疾患 骨・関節系疾患検査研究班平成10年度研究報告書. 印刷中. (1999)
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[Publications] 坂井孝司、他: "ウサギ骨壊死モデルに対するFK506投与処置後3週群での比較" 厚生省特定疾患 骨・関節系疾患検査研究班平成10年度研究報告書. 印刷中. (1999)
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[Publications] Sakai t. Sugano s, et al.: "Contrast-enhanced magnetic resonance imaging in a non-traumatic rabbit osteonecrosis model" Joumal of Orthopaeduc Research. 印刷中.