1996 Fiscal Year Annual Research Report
脱血時の皮弁内微小循環の変動に及ぼす諸因子の影響について
Project/Area Number |
08671698
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
吉村 陽子 藤田保健衛生大学, 医学部・形成外科, 助教授 (20129737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 泰岳 藤田保健衛生大学, 医学部・形成外科, 助手 (80241149)
米田 敬 藤田保健衛生大学, 医学部・形成外科, 講師 (40267951)
中西 雄二 藤田保健衛生大学, 医学部・形成外科, 講師 (00211425)
中島 龍夫 藤田保健衛生大学, 医学部・形成外科, 教授 (40095633)
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Keywords | 脱血 / 失血性ショック / 微小循環 / 挙睾筋 / 高速度ビデオ / 輸血 / 低分子デキストラン / 輸液 |
Research Abstract |
急性大量出血が、有茎皮膚弁移植術後の皮弁内の微小循環動態にどのような影響を与えるかを知る事を目的とし、まず皮弁内微小循環型の脱血時の変動を視覚的に観察した。ラットの挙睾筋を下腹壁動静脈を栄養血管とする皮弁モデルとして挙上し、皮弁内の微小循環を毎秒1000コマの高速度ビデオにより観察し、ビデオ画面上で動静脈径の計測および高速度画像のコマ落とし再生による赤血球移動距離の測定により血流速度の計測を行った。同時に頸動脈にカニュレーションし、中心血圧の測定を行った。脱血量は3ccに設定した。脱血のみを行ったものを対照群として、脱血に対する処置として、生理食塩水の補液を行った群と、循環改善剤としての低分子デキストランを投与した群、および脱血した血液を返血(輸血)した群とで、末梢循環の変化を観察した。脱血により細胞脈の血流速度は急激に低下、細静脈血流速度は徐々に低下した。補液および輸血により血流速度は速やかに回復したが、輸血群でもっとも早く回復した。細動脈径は脱血により急速に縮小し、補液および輸血により回復したが、細静脈および毛細血管においては全経過中血管径の変化はほとんど見られなかった。輸血により中心血圧は脱血前値よりも高値を示し、デキストラン投与では血圧の回復は生食補液時と比較しても緩やかであった。この事は、デキストランは全身血圧の上昇無しに微小循環を改善させる事を示しており、血圧値は必ずしもの微小循環の回復の指標とはならない事が示唆された。今後は種々の薬剤の微小循環に与える影響を検討する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K. Takami: "The influence of infusion of blood transfusion after dehematise on the microcirculation(observation in rat cremaster muscle flap)" Microcirculation annual. 12. 167-169 (1996)
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[Publications] 高見薫: "脱血が皮弁内微小循環に与える影響について-ラット挙睾筋による観察を中心" Progress in Medicine. 16・10. 427-429 (1996)