1996 Fiscal Year Annual Research Report
脳脂肪塞栓のMRI画像診断,PETによる脳代謝追跡の実験的検討
Project/Area Number |
08671721
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
杉浦 良啓 福井医科大学, 医学部, 助教授 (30117361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 明子 福井医科大学, 医学部, 助手 (80273019)
藤林 哲男 福井医科大学, 医学部, 講師 (90199357)
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Keywords | 脂肪塞栓 / 脳 / 画像診断 / 実験動物モデル / 脂肪染色 |
Research Abstract |
A)塞栓発生率のより高いモデル作成。 1)大腿骨を外科的に切断し、骨髄内を掻爬後に得られる血液を尾静脈内に投与し、脳脂肪塞栓作成を行う本モデルは、300グラムのラットでは感染防止、注入時の呼吸停止による死亡、抗凝固に用いるヘパリン量などの技術的観点から100グラム体重当たり0.15mlを1回静脈内に緩徐に投与する方法がモデル作成手段として妥当と思われた。 2)MRI撮影は、血液注入24時間後にSpin Echo法で1.5tesla、T1は、くり返し時間350msec、エコー時間25msec、T2は、くり返し時間2000msec、エコー時間80msecとし、臭球から小脳・延髄間で幅3mmの冠状断像を3〜4枚撮影した。結果は25匹中T1強調像でlow、T2強調像でhigh intensity spotを5匹で認めた。一側性の海馬、大脳皮質深部に上記信号異常を認めた。また体重800グラム前後の約1年齢の場合では、異常画像の発生率は2/6匹であった。 3)MRI異常所見の脳組織病理的比較検討。 MRI異常を認めた例は、上記場所以外に尾状核、黒質にも脂肪塞栓を認められた。一方異常画像が得られなかったラットにおいても僅かながら脳毛細血管に脂肪栓子を認めた。 B)神経学的症状と病理組織、およびMRI画像との比較検討。 現在、迷路作成を開始し、検討に入る段階である。
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