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1996 Fiscal Year Annual Research Report

呼吸・心拍・血圧の3者連動解析による脳幹機能評価に関する実験的研究

Research Project

Project/Area Number 08671741
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

河本 昌志  広島大学, 医学部, 助教授 (40127642)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 日高 昌三  広島大学, 医学部, 助手
Keywords心拍変動 / 脳死 / 周波数解析
Research Abstract

脳死状態での脳幹機能を評価する方法として,ウサギを用いた動物実験で呼吸・心拍・血圧の3者間の連動解析を行っている.またヒトでの臨床的観察も併せて行っている.
方法と結果
解析の方法は,心拍変動を観察するために,心電図R-R間隔から得た時系列データをフーリエ変換して,周波数領域のパワーで示し,その強弱をもって心拍変動に与える影響を評価している.また直接動脈圧から得られる収縮期圧波形と気道内圧のデータを時系列データとして取り出し,フーリエ変換して周波数領域のパワーで示すとともに,心電図との周波数応答を解析し,3者間の関連を調べている.
動物実験においては,目下進行中であるが,生理的状態では呼吸性心拍変動が観察されるのに対して,脳挫傷作成による脳死状態では人工呼吸による機械的影響を受けないことが示唆されている.
ヒトにおいては,10人の脳死患者に於いても心電図R-R間隔から得た時系列データをフーリエ変換して,周波数領域のパワーで示し,その増減から,呼吸性変動の影響が心拍変動に生ずるか,また無呼吸状態ではどうかを解析している.対象患者すべてについて,無呼吸状態では交感神経・副交感神経成分を含む低減周波数成分が増加し,副交感神経活動の指標である高周波数領域の活動度が低下することから,二酸化炭素の蓄積による交感神経活動の影響を強く受けることが示されている.
結論
呼吸・心拍・血圧の波形解析による3者間の連動解析の結果は未だ不十分であるが,脳死状態においては,生理的に見られる変動を示さず,実験結果もヒトでの観察結果も,脳幹での呼吸循環調節機構が破綻していることが示され,このことから逆にこうした所見が脳死判定に活用できる可能性が示されている.

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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