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1996 Fiscal Year Annual Research Report

末梢刺激に対する痛覚反応と局所脳脊髄代謝の変化から検討した麻酔薬の作用機序-麻酔薬の脳脊髄への限局投与による比較検討-

Research Project

Project/Area Number 08671745
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

中木村 和彦  山口大学, 医学部, 助教授 (50180261)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 松本 美志也  山口大学, 医学部・附属病院, 講師 (60243664)
石川 敏三  山口大学, 医学部, 助手 (90034991)
坂部 武史  山口大学, 医学部, 教授 (40035225)
Keywords吸入麻酔薬 / 静脈麻酔薬 / 麻酔作用機序 / 中枢神経 / 脊髄 / イソフルラン / ミダゾラム / モルヒネ
Research Abstract

麻酔作用機序に関して、いままでは麻酔薬の脳に対する作用を重視する傾向にあったが、最近、揮発性吸入麻酔薬は脳よりも脊髄に作用して麻酔作用を発現する可能性が示唆されている。また、ベンゾジアゼピン系薬剤であるミダゾラムは脊髄に作用すると鎮痛作用を増強するが、脳室内に投与すると抗鎮痛作用を示すといわれる。
本研究では、ラットを用いて、イソフルラン麻酔またはモルヒネ投与時にミダゾラムを腰部くも膜ドまたは脳室内に投与し、尾部(電極間距離3cm)および顔面部(眉間部、電極間距離0.5cm)の電気刺激に対する逃避反応閾値の変化を調べた。
イソフルラン1%麻酔時、尾部および顔面の電気刺激(2ms、50HZ、2秒間)に対する逃避反応閾値は、それぞれ3.5mAと4mAであった。イソフルラン麻酔下、ミダゾラム(2.5-50μg)腰部くも膜下投与により尾部刺激に対する逃避反応閾値は5mAに増加したが、顔面刺激閾値は変化しなかった。ミダゾラムの脳室内投与により尾部刺激閾値は軽度減少、顔面刺激閾値は軽度増加する傾向がみられた。モルヒネ投与時のミダゾラム腰部くも膜下投与と脳室内投与による刺激反応性の変化も、イソフルラン麻酔時とほぼ同様の結果であった。
〈まとめ〉イソフルラン麻酔またはモルヒネ投与時において、ミダゾラムの腰部くも膜下投与は麻酔作用を増強し、脳室内投与は麻酔深度をむしろ浅くすることが示された。今後、脳だけでなく、脊髄レベルでの麻酔作用機序の研究を進める必要があると考えられる。

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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