1997 Fiscal Year Annual Research Report
アナフィラキシ-ショック時の低血圧発現機序における交感神経抑制の役割
Project/Area Number |
08671746
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
相引 眞幸 香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (70148162)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 啓輔 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (20226632)
|
Keywords | アナフィラキシ- / 交感神経活動 / サイトカイン / ショック |
Research Abstract |
アナフィラキシ-ショックの低血圧発現機序として、化学伝達物質の末梢血管拡張作用、血管透過性亢進に伴う循環血液量の減少や心筋抑制等が指摘されているが、その病態生理については不明な点が多い。申請者は、同ショック時において、早期の血圧低下に際しても、交感神経活動の抑制が出現することを報告している。今回の研究目的は、このアナフィラキシ-ショック時の交感神経抑制の、ショック発現における役割を明らかにすることである。 今年度の実験では、麻酔下感作家兎において、本ショック発現の確率を下げ、同ショック時の交換神経活動を、これまでより、さらに長時間安定して測定できた。その結果、以前から報告してきたアナフィラキシ-ショック時の交感神経抑制に、中枢への迷走神経求心性入力の増加が重要であることが、再確認できた。来年度の研究のもう一つの重要な検討項目である同ショック時の各種化学伝達物質やサイトカイン動態については、結果のばらつき大きく、一定した傾向は得られていない。来年度も、これらの生化学的検査項目を、さらに絞り込み、動脈中と髄液内IL-6とIL-8等につき検討する必要がある。
|