1996 Fiscal Year Annual Research Report
可溶性CD44変異型の腎細胞癌マーカーとしての有用性の検討-とくにexon v10を含む変異型について-
Project/Area Number |
08671818
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
金山 博臣 徳島大学, 医学部・泌尿器科, 助教授 (10214446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 敦子 徳島大学, 医学部・泌尿器科, 助手 (00199423)
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Keywords | 腎細胞癌 / 可溶性CD44 / 腫瘍マーカー |
Research Abstract |
以前からの研究により、癌組織におけるCD44変異型発現についての検討をreverse transcriptase-polymerase chain reaction(RT-PCR)法により行ったところ、正常組織に比し腎癌組織において標準型にexon v10が挿入されたCD44変異型の強い発現が確認され、またmRNAレベルでのCD44全体量の発現も強いことが認められた。 このことから、まずCD44分子の共通領域を認識する抗体を用いて腎細胞癌患者における血清中可溶性CD44量(sCD44 std)について調べた。健常コントロール16例、腎細胞癌47例のsCD44 stdはそれぞれ563±159ng/ml、745±170ng/mlと有意に腎細胞癌患者で高値を示した(p<0.05)。しかし、組織学的異型度、臨床病期、腫瘍の大きさ、炎症所見の有無(growth type)等によるsCD44 std値に差異は認めなかった。 次にexon v6を認識する抗体を用いて血清中可溶性CD44(sCD44 v6)を測定したところ、炎症所見を伴うrapid growth typeの腎細胞癌患者において有意に低値を示し(p<0.05)、sCD44 stdとの比(sCD44std/sCD44 v6)は有意に高かった(p<0.05)。このことから腎細胞癌患者、特に炎症所見を伴い増殖が早く予後が悪いとされているrapid growth typeでsCD44 v10が高値を示すことが示唆された。現在exon v10のコードするペプチドを合成し、ポリクローナル抗体の作成を試みている。
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Research Products
(1 results)