1998 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌のアポトーシスにおけるTR3レセプター遺伝子の分析と再燃予知への応用
Project/Area Number |
08671830
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Research Institution | YOKOHAMA CITY UNIVERSITY |
Principal Investigator |
上村 博司 横浜市立大学, 医学部, 助手 (50244439)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
穂坂 正彦 横浜市立大学, 医学部, 教授 (30106330)
窪田 吉信 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (10106312)
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Keywords | 前立腺癌 / ステロイドレセプター / アポトーシス |
Research Abstract |
ヒトTR3オーファンレセプターはステロイドレセプターのひとつであるが、ヒト前立腺癌細胞においてmRNAの発現はアポトーシスを誘起するエトポシドなどの刺激によって30分から60分にかけてピークを呈する。また、TR3オーファンレセプターのantisense expression vectorを高発現させたstable transfectant cellsでは、アポトーシスの抑制が認められた(Endocrinology,1998,2329-2334)。 我々は、TR3オーファンレセプターのDNA結合エレメント配列であるNBRE(5'-AAAGGTCA-3')がhuman ciliay neurotrophic factor receptor(CNTFRα)のイントロン内にあることを同定した。ゲルシフトアッセイで解析したところ、そのエレメントは特異的にTR3オーファンレセプター蛋白が結合することを確認した。さらに、このイントロン断片をCAT reporter plasmidに挿入してCATアッセイを行うと、TR3レセプターの用量依存的にその活性の上昇が認められた。また、イントロン断片からNBREを除去してCATアッセイを行ったところ活性の上昇は得られなかった。以上の結果より、CNTFRαの発現はTR3オーファンレセプターにより調整されていることが推測された。これまでにTR3オーファンレセプターは、ヒト前立腺癌組織でとくに癌細胞に強く発現することをin situ hybridization法で確認しているが、CNTFRαの発現もまた前立腺癌組織で高発現しているとの報告もあり、このことからもTR3オーファンレセプターが前立腺癌の発生あるいは進展に関わっていると予想される。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Uemura: "Antisense TR3 orphan receotpr cain increase prostate Cancer cell viability with etoposide treatment" Endocrinology. 139. 2329-2334 (1998)
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[Publications] X,Mu.H.Uemura et al: "Induction of an intronic enhanced of the CNTFRα gene by the TR3 orphan receptor" Endocrine. 9. 27-32 (1998)
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[Publications] H.Miyamoto et al.: "Molecular Basis of Sex Hormore Receptov Function" H.Gromeneyer,U.Farhmann and K.Parczyk, 236 (1998)