1996 Fiscal Year Annual Research Report
子宮内膜癌の発癌・進展過程における遺伝子発現の変異についての研究
Project/Area Number |
08671857
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤野 敬史 北海道大学, 医学部・附属病院, 助手 (20209076)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 征一郎 北海道大学, 医学部, 教授 (60001898)
古田 伊都子 北海道大学, 医学部, 助手 (70238682)
山田 秀人 北海道大学, 医学部・附属病院, 助手 (40220397)
|
Keywords | 子宮内膜癌 / ディファレンシャル ディスプレイ / 癌遺伝子 |
Research Abstract |
子宮内膜癌の発癌・進展過程にどのような遺伝子変異が関与するかを明らかにするために,悪性化に至る種々の段階の子宮内膜病変組織,異なった分化度の内膜癌組織における遺伝子変化の差異を検出することを目的とした.このために簡便かつランダムにmRNAの差異を比較できるdifferential display法を用いることとした.手術材料の収集と並行して基礎的検討を行った.アスベストあるいはdiethylstilbestrolによってトランスホームした造腫瘍性のないSyrian hamster embryo細胞株のうちEGF,PDGF,Insulinの添加条件下でAnchorage-Independentな増殖可能なクローン10Wsup+,DES4sup+と増殖不可能なクローン10Wsup-,DES4sup-との発現の差異の検出を試みた.各細部株よりmRNAを抽出し4種類のpoly A+側プライマーと20種類のランダムプライマーを用いPCRを行った.PCR産物をシークエンスゲルにより電気泳動を行いsup+群,sup-群に共通する差異を比較した.sup+群に陽性でsup-群に陰性なバンドをゲルから切り出しDNAを抽出しPCRで増幅した後これをプロープとして各細胞株mRNAのノーザンハブリダイゼーションを行った.このうち一つのプローブはsup+群に陽性でsup-群に陰性と明瞭な差異が認められたのでこれのシークエンスを行ったところtype2 collagenであった.方法の有効性は確認されたので現在収集中の手術材料による検討を進めてゆく予定である.
|